2021年中学入試情報(49)2月1日 パンデミック中学入試 工学院の生徒にトランジション経験の意味を学ぶ
★1月29日現在(首都圏模試センター出願倍率速報)、工学院の応募者総数の前年対比は97.1%。試験最終日には、100%を超えるのは必至です。1月31日現在(日能研倍率速報)、東京の私立中高一貫校全体の応募者総数の前年対比は、87.9%ですから、パンデミック入試という出願数や併願校の縮小傾向の中、工学院は奮闘しているといえます。
★また、多摩エリアは、東京と言っても、少子高齢化が進み、小中学生の人口も減っています。都心が逆に増えているのに対し、決して立地が有利ということはありません。そういう意味では、勢いが確かにあるといえるのです。
★なぜか?それは、いろいろあります。しかし、その象徴的な生徒の活動があります。それは生徒自身のオリジナルの防災に対する番組があるのです。2年間、2週間に一遍間隔で、取材して編集して放映する「べりぃぐっと!チャンネル」がそれです。驚くべき継続力です。
★編集委員が、今年4月から高3になり、大学受験の準備に入るため、昨日1月31日最終回が発信されました。
★東北大震災で被災された方々が復興に信念をもって立ち臨んでいる現場に行って、取材するだけではなく、共に復興のために何ができるかを考え、発信することで協力したいという想いがあふれている番組です。
★数々のネットワークをつなぎ、場合によっては英語版もつくって、海外にも発信しています。
★Youtubeですから、最終回になっても、視聴することができます。ユーモアと愛が溢れ、対話やBGMが感動と思いを広げる番組です。何より、震災のみならず、パンデミックなど不測の事態に遭遇した時、どうすべきかとどのようなマインドが大事なのか伝わってきます。この番組の視聴回数はこれからも増えるでしょう。
★とにかく、ぜひ同番組をご覧ください。生徒が中高で、人生そのものを生き生きワクワク、そして真剣に生き抜いている姿に感動するでしょう。もちろん、このような活動ができるのは、工学院の教師と生徒の関係がすてきなわけです。恐れのない組織になっている証拠です。それにICT環境の充実度が半端ないというコトでもあります。
★このような経験をとおして、大学入試にチャレンジをし、大学に進み、やがて社会に出ていくわけですが。このすべての過程のトランジション経験が社会が変わっていく/変えていく包括的な関係を生み出していくことは想像に難くはありません。
★工学院では、ちーむ・べりぃぐっとのみならず、様々なプロジェクト活動が自走しています。豊かなトランジション経験ができる希少価値のある学校です。
★それに、なんといっても図書館とfabスペースが融合し、知の拠点をつくった教師の存在。トランジション経験には、先人の知恵の膨大な蓄積はやはり欠かせないし、今回のちーむ・べりいぐっとのYoutubeもその知恵の仲間入りを果たすでしょう。
★最終回は、トランジション経験では始まりでもあります。今までありがとうございました。そして、今後も新たな装いの形を期待しています。
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