東京の私立高校(05)品川翔英 生徒自身が語る歴史を創る誇り
★品川翔英の今年の高校入試は、共学化、校名変更、カリキュラム改革の2年目です。1期生の活躍が話題を呼んで、それも相まって志願者を増やしました。東京都が今年2月3日に公表した一般入試の中間発表は次のようになています。
定員 応募者数 倍率
理数選抜コース 15 44 2.9
国際教養コース 15 52 3.5
特別進学コース 60 380 6.3
総合進学コース 60 748 12.5
総数 150 1224 8.2
令和3年度 都内私立高等学校入学応募者状況【一般入試・中間】一覧 東京都2021年2月3日公表
★3人の高1生、つまり改革1期生にインタビューをする機会を頂きましたが、みな口をそろえて、自分次第で自分が変われる学校で、自分たちで学校の歴史を創っていくことができると誇りを持って語ります。というのも、生徒会活動から新しいサークルまで自分たちで発案して創るプロジェクト型の取り組みが可能だからです。もちろん、自由には責任が伴います。根拠や正当性や信頼性を証明するプロセスを踏む必要があります。
★しかし、そのプロセスこそが、プロジェクトベースになり、トランジションモデルを構築することになるでしょう。
★高校入試で、偏差値が50~60くらいだと、公立の中学時代は自分のやりたいことを思い切り表現できない時代を送っている場合が多いかもしれません。まずは高校に行くことだが優先するのは当然だからです。
★また、アクティブラーニングだとかPBLは、高校入試を突破しなくてはならないので、なかなか難しいでしょう。今回のパンデミックで、オンライン授業の広がりがなかなか難しかった公立中学の現状をみれば、それは明らかです。
★もちろん、公立もオンライン授業を導入し、導入することによって授業も変わります。新学習指導要領の「主体的・対話的で深い学び」が掲げられているからそうなるでしょう。
★大学共通テストも、考える構えが要求されるようにもなりました。しかしながら、この新しい学びは、評価が難しく、テキストやマテリアルは共通テストのようになりますが、だからといってアクティブラーニングをやる必要があるのかというと、現場では必ずしもそうではないでしょう。しばらく時間がかかります。
★偏差値が50~60くらいの生徒は、未来がどうなっていくのかを自ら学び、偏差値競争ではなく、品川翔英のように自分のやりたいことをやり自分の進路実現を叶えられる学校を選ぶことができれば、自己肯定感をポジティブに維持できるでしょう。偏差値競争は人との比較です。人生はそればかりやっていると自らを見失います。自己喪失こそネガティブな世界を自分の中に誘い込みます。
★自らを立ち上げるには、どうしたらよいか。学校の先生の情報とSNSやサイト情報を正しく活用しながら、自ら情報を多角的に獲得することも大切でしょう。そして何より先輩の声に耳を傾けることでしょう。
★明日の世界は私たちがつくるのだという意志をもちワクワクできる学校を選ぶ気持ちが大事です。そんな未来のことではなく、目の前のことをちゃんとしろよと声をかけられたら、すぐに従ったり、すぐにはねのけるのではなく、まず自分の声に耳を傾けましょう。たしかに、夢だけ追っているのか、いやそうではなく、いまここで成果を出す努力をしながら未来を見ているのか。相手の言葉をはねのけるかどうか判断する前に、自分の声に耳を傾ける内省(リフレクション)のトレーニングは欠かせません。
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