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2021年1月16日 (土)

GLICC Weekly EDU(13) 受験勉強の才能創出自己変容型学びへの転換が生み出すことコトの重大さ。大学入試改革を突き抜ける。

★たしかに、中学受験の体験は、全国の小6のうち10%弱。さらに論理的思考ばかりでなく批判的思考や創造的思考を学ぶ中学受験勉強をしている生徒はといえば、全国の小6の3%。この数字の意味がピンとくる人はなかなかいないのです。GLICCでは、この状況を<3%の穴>と呼んでいます。3%の穴を突き抜ける世界は世界の人びととかかわりながら幸せな世界をいかにつくるのかを問い続ける主体的な多才な人間、本当の意味でのグローバルリーダーを輩出することになります。

★開成の大学進学実績の表をみて、真ん中下に海外大学進学実績があるのに目を引きます。世界大学ランキング100位以内の名だたる大学リストがずらりです。アイビーリーグやケンブリッジ、そしてあのミネルバ大学まで載っています。とはいえ、開成の進学実績リストの3%なのです。

★実は、この3%の穴を突き抜ける子供たちは、開成だけではなく、偏差値が開成のようにない学校でも、はじめから<3%の穴>を突き抜ける生徒を引き受けるシステムを開発したnew power schoolが出てきたのです。

★それが思考力入試や自己PR型入試です。適性検査型入試もそうですが、創造的思考力という点では、思考力入試や自己PR入試よりは少し弱いです。とはいえ、公立中高一貫校受験生は、論理的思考力、批判的思考力、創造的思考力という高次思考力の準備学習は全開です。

★実は、総合型選抜が3%の穴を突き抜ける価値があるのだという意識は、このようなシステム思考にチャンレンジする入試を開発している中学入試・高校入試を行っているところしか理解がしにくいというもどかしさがあります。高校入試になると、かえつ有明や聖学院、八雲学園、聖パウロ学園のような少人数を対象とする高校ぐらいしかこの理解はなかなか難しいわけです。

★3%とはいえ、小6には、3万人いるわけですね。小学校から高校までだと36万人いるわけです。

★GLICC代表の鈴木さんやカンザキメソッド代表の神崎先生、そして私は、まずは、この受験勉強を才能創出自己変容型の学びに転換することの重要性に気づいている<3%の穴>を突き抜けるチャレンジをする子供たちと共にもちろん、自分たちも突き抜けようとしています。

★そして私たちと同様、<3%の穴>を突き抜けるコンパスである「思考コード」を独自に開発している首都圏模試センターの社長山下一さんも共感してくれています。

★もっとも、山下さんは、すべての中学受験生が<3%の穴>を突き抜けられるように思考コードを模擬試験受験生すべてに共有しています。

★どうやら、大学入試改革は、この<3%の穴>を突き抜ける学びにはまだまだ明快な意識がありません。しかし、それは極めて民主的なお話です。なぜなら、<3%の穴>を突き抜けるかどうかのディシジョンメイキングは、私事の自己決定で、制度で規定されることではないからです。

★もちろん、国民全体が、<3%の穴>を突き抜ける学びこそが<一般意思>なのだと気づけば、制度化されることになります。今のところ、国民全体にとっての<全体意思>である一般入試が制度化されているわけで、受験勉強が市民権を得ているわけです。

★大学入試改革は、かくして<全体意思>のお話で、才能創出自己変容型の学びは、現状では<一般意思>が潜在的に隠れている私事の自己決定の領域です。それゆえ、この学びが、大学入試改革を突き抜けてしまうのは歴史的必然というコトになるでしょう。

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