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2021年1月 9日 (土)

2021年中学入試情報(09)大妻中野の大切な意味<希望の私学>

★本日9日、大妻中野は第2回目の帰国生入試を実施しています。1回目は、11月7日行われていて、応募者は91名(首都圏模試センター「出願倍率速報」による)でした。本日分を合わせると、当然総数は100名を超えますから、同校のグローバル教育面目躍如ということでしょう。ここ数年、帰国生からの人気は高まるばかりです。2月1日以降の一般入試(といっても新思考力入試もグローバル入試などの新タイプの創意工夫入試もあります)も間違いなく高人気となるでしょう。

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(写真は、同校サイト及びfacebookから)

★大妻中野の教頭諸橋先生とは6年前に出会いました。中野サンプラザだったか記憶が曖昧なのですが、合同説明会に参加した時、当時広報担当主幹時代の諸橋先生のプレゼンに新鮮な何かを感じたというようなことをホンマノオトに書き込んだ記憶があります。すると、海城の当時教頭の中田先生が、諸橋先生になんか本間さんに書かれているよと諸橋先生にメールを投げたそうです。

★早稲田大学OBネットワークの俊敏さに驚かされましたが、私学の情報ネットワークのパワフルさに感心もしました。私は寸止めではありますが、言いたい放題だし、すばらしいところはすばらしい書き込んでしまうので、警戒される方も多いのですが、諸橋先生は、そんなことには動じず、私とコミュニケーションをスタートしてくれました。

2015年の9月8日のホンマノオトで、諸橋先生のこんなメッセージを紹介しています。

 「12/2(日)には、中野も首都圏模試会場です。午前午後で小6、小5。うちでも、時代変革の動きに急激に加速がかかっているこなとをお伝えできると思います。本校だけでなく他校のうごきも、そして、地下のマントルが音もなく確実に流れていて、今度の地殻変動のあとには、地盤沈下する場所と隆起する場所にはっきり別れるのだと覚悟して臨んでいきます!」

★大妻学院との出会いは、15年くらい前に、当時は理事の前大妻学院理事長の花村邦昭先生と一泊二日でパネルディスカッションをごいっしょしたときでした。なぜか前日相部屋で、質問攻めにあいました。今思えば、次の日のパネルディスカッションで果たして対話できる相手かどうか探られていたのでしょう。場合によっては、調整しなければならないということだったと思います。

★その対話の中で、花村先生は、日本総研を創設した社長で、ビジネスモデルをナレッジマネジメントをベースに組み立てたという話を聞きました。そして私のPBLが暗黙知や潜在的可能性を顕在化するものであるという話とシンクロするということになりました。

★また、大妻学院の創立者大妻コタカの「恥を知れ」はハイデッガー的な解読ができるという話を聞き、驚きもしました。ちょうど私もハイデガーの「芸術の根源」で扱われているゴッホの「一足の絵」で話そうと思っていたからです。ナレッジマネジメントの話をするときには、氷山モデルが使われるのですが、当時はわかりやすさよりもう少し奥行きのある話をしようとする傾向があったために、マテリアルをハイデガーにしたのですが、花村先生のキャパの大きさというか、教養力に驚嘆。

★でももっと衝撃だったのは、対話をしながらウトウトしそうになってきたときに、で、そういう話をしているあなたはいわゆる教育コンサルをやっているのだろうけれど、経済的には儲かるの?儲かるなら興味あるなあと。それから各自治体の経済や財務状況の話にうつり、大学や中高はこの情況にどう貢献できるのかねと機銃掃射のごとく。

★こちらは、すっかり目が覚めましたが、花村先生はストンと深い睡眠にシフトしていました。花村先生の後の現在の理事長も東大の経済出身です。大妻学院というのは、ハイデガーと経済の複眼思考をする理事長が就任するということでしょうか?

★諸橋教頭が本日の帰国生入試の告知をSNSで流す時、どこかの廊下に陳列されているのでしょう、大妻コタカの言葉を写真に収めています。なんと、その言葉は、花村先生が、大妻コタカの言葉をハイデガー流に言うと、「関係的自立」だよと言っていた箇所に重なるではありませんか。

★6年前に大妻中野を取材させていただいて「希望の私学」を書かせていただきました。そのときもすでに21世紀型教育を歩んでいると感じましたが、もう一度記事を読んでみると、「隔世の感を禁じ得ない」という言葉がぴったりです。

★今では、早稲田大学の学生と英語でディスカッションしたり、英語のディベート大会で勝ち進んだり、ICTでアイデアソンに参加したり、グローバルとSTEAM教育は統合されています。帰国生入試も新思考力入試(この名称は早稲田大学にもありますが、大妻中野が先んじています)もグローバル入試も揃っています。

★たしかに、諸橋教頭の当時の覚悟「今度の地殻変動のあとには、地盤沈下する場所と隆起する場所にはっきり別れるのだと覚悟して臨んでいきます!」は、実現しました。大妻中野は地殻変動を先読みしながら、なすべきことをなし、隆起する場所に<希望の私学>として位置したのです。

★そして、ポストコロナ時代、いっそう輝くでしょう。

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