2021年中学入試情報(08)埼玉エリアの私学教育の価値の変化の兆し
★今月10日から、埼玉エリアの私立中学の一般入試がスタート。つまり、首都圏中学入試が本格的にスタートします。中学入試はインターネット出願ですからギリギリまで応募者は増え続けます。そんな中で、1月10日の埼玉入試ですでに前年対比100%を超えている入試が9件あります。
1:西武学園文理 第1回 167%
2:武南 第1回午前 165%
3:浦和ルーテル学院 第1回 157%
4:本庄第一 第1回/単願 129%
5:星野学園 理数選抜/第1回 128%
6:狭山ヶ丘高校付属 第1回 126%
7:星野学園 進学クラス/第1回 124%
8:春日部共栄 第1回午後 111%
9:聖望学園 第1回 102%
(日能研倍率速報1月6日現在)
★こうしてみると、埼玉エリアの私立中学が、大学進学実績だけではなく、グローバル教育やICT教育も含め教育イノベーションにも価値を置く学校が多く並んでいるのが目につきます。
★やはり、大学進学実績第一主義の時代は去ったようです。とはいえ、大学進学実績を出すことはマストということでしょう。ついこの間までは、進学校か21世紀型教育校かという価値選択でしたが、今や両方が統合されている学校に人気が出る傾向になってきたようです。
★西武文理も、手厚い進学指導体制に、教育イノベーションも加え、新しい息吹が学内に吹いていますね。パンデミックによるオンライン学習を導入にチャレンジしたということも功を奏したのでしょう。
★武南や星野学園、春日部共栄も同じような流れです。
★また、浦和ルーテルはプロテスタント校ということもあり、青山学院大学系属校になり人気がでました。
★そんな中で本庄第一は興味深いスタンスで人気があります。中学段階で他私学への進路を開く高校入試指導もしてしまうのです。埼玉エリアはまだまだ公立王国ですから、そのマーケットを大いに活用するという戦略なのでしょう。
★とはいえ、入学したら同校の魅力に、やはりそのまま高校に進学しようという生徒が多くなればよいのです。そうなるには、ニーズにきちんと応える教育の質や魅力をアップデートし続ければよいわけですから、このような戦略もありですね。
★とにかく、今回のパンデミックはまだまだ収まりそうにありません。多様な戦略の工夫が必要となります。
★ただ、その戦略が多様であっても、行き着く先は教育の質のアップデートと教育イノベーションへの進取の気性がさく裂するということは間違いがないのです。何せヘルスとインテリジェンスとマインドすべてに目配りしなければ、パンデミックは乗り切れないのですから。
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