GLICC Weekly EDU(15) 八雲学園の魅力 菅原先生のラグビーベースの教育観・学習観・組織論 画期的才能開花術!
★先週金曜日、GLICC Weekly EDU 第13回「2021年中学入試応募者状況、人気校の秘密ー八雲学園 菅原久平先生との対話」が行われました。菅原先生と言えば、元祖パラレルワーク教師で、1996年中学開設のときにお会いしたときから、大学のラグビー部のコーチをされていて、今も続いています。
★それでいて、菅原学年と言えば、好大学進学実績を輩出し、なおかつその優れたOGが母校に帰還し教師を行うという循環を生み出しています。まさに学内も同窓も一体のワンチームの世界を創り続けています。やはり、ラガーマンとしての組織論が反映しています。
★同様のことは横山学年についてもいえます。横山先生は剣道師範の腕前で、かつグローバル市民的視野の持ち主です。
★さらに、両雄は、私学の広報担当でもあります。多くの私学の広報の先生方が頼りにしている人物です。まさに、八雲神社の両脇にいる守護獣さながらです。
★そもそも八雲学園の理事長・校長近藤先生自身が空手の達人で、オリンピック競技に空手が選ばれる時の立役者の一人でもあります。謝恩会でピアノを弾きながら歌ってしまうし、芸術にも造詣が深く、それゆえ、同校では芸術をベースにした文化体験が教育の柱の1つになっているほどです。
★近藤先生は文武両道では満足しません。多才な人間道をモットーとしています。それゆえ、イエール大学の学生との国際音楽交流を毎年行っています。というのも、イエール大学をはじめ、米国の大学の学生は、音楽もやり、医学も研究し、演劇も学び、アスリートのスポーツ科学も研究するなどいろいろな才能にチャレンジしています。その姿に国際音楽交流を通して生徒が共感共鳴共振して欲しいという想いがあります。
★そしてそれは大成功しています。そこから多様なグローバル教育や部活、行事が生まれているからです。そして、そのような活動を通して、在校生のこれまた多様な才能が花開いているのです。
★そんな多様な才能が満足するような学校運営は、実は複雑系です。複雑系は、量子力学さながら瞬間瞬間にサプライズが生まれますから、コントロールすることができません。まったくラグビーのプレイと同じだと菅原先生は語ります。それゆえワンチームが大事なのです。
★八雲学園の教育は、菅原学年を経由して母校に帰還して英語教師をしているボッサム先生によると、授業と行事が一体となってクリエイティブ教育を生み出していて、授業が核になっているというシステムなんだというわけです。
★ですから、菅原先生はワンチームプロジェクトのプロトタイプである授業では、<Peer-Think-Share>というアクティビティが重要で、そのアクティビティを通してクリティカルシンキング養成が大事なのだと。そして、計算された無駄のないアクティビティの活用デザインが、生徒の多彩な学びのパターンを生み出すのだと、ラグビーコーチさながらの授業論を展開します。
★また、八雲の破格のグローバル教育、ボッサム先生がいうところのエクセプショナル教育のメインがラウンドスクエア加盟校としての教育です。同コミュニティはIDEALSというスピリットを共有しています。これは、Internationalism、Democracy、Environmentalism、Adventure、Leadership、Serviceという6つのスピリットのイニシャルから構成されている言葉です。
★いずれも、今回のパンデミックで起きている世界問題を解決するリーダーには必要なスピリットです。SDGsやイノベーション、社会貢献などをカバーするスピリットですね。菅原先生は、「これらの6つのスピリットに共鳴される日本の先生方は多いと思います。特にポストコロナ時代は、社会科の教科を超えてデモクラシーを教育に顕在化し、グローバルリーダーを育成するプロジェクトを学校全体でつまりワンチームとして取り組んでいくことが大切だ」と。
★この点については、日々のニュースで、民主主義の危機が報道されているところからも納得です。
★詳しくは、Youtubeをご覧いただきたいと思います。2021年の従来とは違うパンデミック入試の様相についても菅原先生の見通しや考え方を聴くことができます。
★そうそう、菅原先生は、ラガーマンが活躍する勢いのある学校も紹介しています。静岡聖光学院の星野校長、そして星野校長の母校桐蔭、品川翔英の柴田校長の話にも触れています。なるほど、菅原先生のように、ラガーマン校長や教師が活躍している学校だったり、ラグビーの強い学校ということですね。
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