八雲の真価×進化×深化×新価(3)八雲の野望③
「八雲の真価×進化×深化×新価(2)八雲の野望②」のつづき。
★ボッサム先生と王先生とのZoom対話は、菅原先生と近藤隆平先生に気づきをもたらしました。自分たちがつくってきた教育をOGとその友人が母校に帰還し教師をやることで、新しい眼差しでみていることに驚きを感じたようです。
★八雲の教育といえば、グローバル教育、文化体験、進路指導、チューター制度の4本柱です。おそらくボッサム先生が生徒だったころは、グローバル教育は英語教育だったし、文化体験は芸術鑑賞だったと思いますが、それが卒業後広がったわけです。
★したがって、ボッサム先生は戻ってきたときに、その進化の姿に驚きワクワクしたそうです。しかしながら、対話をしていくと、その驚きが深い理解につながっているということに気づきました。また王先生が新しい視点で、4本柱を捉え返しているのです。
★二人の大学院や海外での生活や留学経験からいって、八雲学園のグローバル教育は、一般的なプログラムとは違って、八雲学園の生活全体に浸透しているし、交流のレベルが他では得難いエスタブリッシュなものなのだから、それは破格な教育だというわけです。
★英語だけにとどまらず、グローバル市民のリーダー育成として4つの柱を貫く教育だというのです。菅原先生は、グローバルリーダーの育成というのは八雲学園の教育の総合力だと常々語っていますから、まったくその通りだけれど、それをボッサム先生は「エクセプショナル教育」と表現したのです。菅原先生自身は、自分たちで創り上げてきた教育の総合力をエクセプショナルとは言うには控えめだったわけです。
★しかし、OGにそう言われると、たしかにそうだと言えるわけです。この謙虚な菅原先生の心意気が魅力なのです。
★また、ボッサム先生は、あらゆる行事は全員が参加します。そしてそれがすべての授業とつながっているのですと。近藤隆平先生は、そのつもりでデザインしたのだけれど、だからといってそれ以上なにかあるのかとふとよぎったそうです。
★すると、ボッサム先生は、時間割の授業と行事がもしつながっていなかったしたら、それは八雲学園ではないわけで、つながているから、授業の先に創作があるのだという意識が生徒にはあるんですと。
★だから、王先生は、授業でアクティビティを行う意味は二重の意味であるのですと。アクティビティは自分がウケてきたInput型の授業よりも、Outputとそのための思考を能動的に活用するため、実に効果的な学びになります。大学院ではその研究をしてきたし、その実践ができてうれしいのですと。
★そして、もう一つの意味は、そのOutputの力が各行事につながって、創作という成果を生み出していくのですと。そこでボッサム先生は、授業と行事はセットでクリエイティブ教育を行っているとみなした方がよいのではと。
★近藤先生は、目から鱗でしたと。日々行っていることも見方が変わることで、その価値がますます高まりますと。
★そして、ウェルカムの精神は、八雲の最も大事なマインドですが、それは学びにおいてオープンマインドやGrowth Mindsetをするときのベースだというのあh、二人が教育心理学を学んでいるからこその気づきだった思います。
★学校説明会の時の先生方のウェルカムの精神には感動しますが、それは「お・も・て・な・し」以上に生徒が内面の世界を深堀するときに必要なマインドだったのです。
★八雲の4つの柱を横断している3つのラインの発見が、八雲の教育を織りなしている糸だったということに気づいた瞬間でした。このような織物のような教育だからこそクオリティの品質が高いのだということでしょう。
★精神のコペルニクス的転回がZ世代OGによってもたらせています。
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