沖縄インターナショナルスクール(OIS)改めてIB一貫校の意味 日本にはない数学と言語教育
★すでに、「沖縄インターナショナルスクール(OIS) 沖縄初IB一貫校誕生 沖縄から世界を変える ついに開成や灘と肩を並べる学校の誕生!(2020年12月16日)」で、OISがIB一貫校になってことはご紹介しましたが、知念理事長から認定書のコピーをメールで頂き、改めて日本におけるこのことの重大さについて感じ入りました。
★というのも、メールには、琉球新報の記事も同封されていました。「OIS、算数で世界2位」がそれです。OISは3PLearningという団体が世界各国の広がりで行っている幼稚園から小学校の数学と言語のリテラシーのオンライン学習サイトを活用しているようです。もちろん、オールイングリッシュです。その団体が行っているワールドワイドな算数のリテラシー=マスレチックス ヌーメラシーのコンクールで、同校の小3と小4の生徒が2位を獲得したということです。
★同記事は、今回のIB一貫校になった件についても掲載していました。
★このヌーメラシーの話とIB一貫校になった話が並列されているわけですが、本当は重要なことを語っているのです。日本の数学と欧米の数学は何が違うかというと、計算であっても欧米はセンテンスで話します。日本語ももちろんセンテンスで話すのですが、どちらかというと記号を並べるわけです。これは中国や韓国でも同じですね。
★つまり、アジアにおいては数学も漢字なのです。目で見たとおりに、言語で語るわけです。ところが、欧米の数学は式という記号とそれを言語に変換する時は、かなり違いがでてくるのです。
★最近、よく数学は、数式と図形への置換、数式と言語への置換が必要だと言われています。また数学は言語構造だという方もいます。しかし、それは日本の数学だけ見ていると何やら深遠なもののように聞こえます。
★しかし、欧米の数学に接すると、極めて実際的にそれが行われているのです。この違いが欧米とアジアで数学コンクールなどをやるとアジアの子が有利ではないかともいわれるゆえんですね。
★そういう意味では、OISはその両方を子供たちが経験できるのです。この経験を踏まえて最終的にはDPに進んでいくのです。OISがアジア圏の学びの拠点、教育の中心になるというのは、その両方を経験する。つまり知のダイバーシティを経験してDPに進める学び舎だからということです。
★西洋と東洋の調和をはかるには、両方の文化を互いに知らなければなりませんが、知の領域でのダイバーシティがあるというのは、目から鱗でした。
★知というのは万国共通の普遍的なものだと思い込んでいましたが、計算の仕方ひとつとっても、数式と言語の関係が違っているのです。コンクールでどちらが有理かとかそういうことではありません。文化の違いを認め合うには、数学と言語のリテラシーの違いを互いにリスペクトし、活用していくということが必要です。
★なぜ英語を学ぶ必要があるのか、数学と言語というコミュニケーション能力の文化的背景の違いを知らなければ、異文化理解など到底深められないということです。教育を通して世界平和及び環境問題の解決をというならば、そこまで深めていかなければならないのだと気づきました。
★大学受験のための英語や国語を学んでいても、表面的な異文化理解しかできないでしょう。
★OISがバイリンガルのIB一貫校であるということの重要な意義がここにあります。
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