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2020年12月 3日 (木)

2021首都圏中学入試(06)かえつ有明をはじめ多くの≪Z世代≫による学校説明会 入試のパラダイム転換!

12月27日、かえつ有明は、学校PR部主催「現役高校生によるオンライン学校説明会」に参加。同校サイトには、「人生の大きな決断の1つである高校受験。より多くの中学生に自分に適した学校選びをしてもらうため、現役高校生が自ら企画・運営を行います。「一貫生と高入生の関わりはあるの?」「どんな先生がいるの?」「ほんとに○○○するの?」そんな中学生の疑問に私たち高校生がお答えし、生徒の“生の声”をお届けします」とあります。

Sekai

★かえつ有明以外に、順天や新渡戸文化などやはりPBL授業を行っている学校も参加しています。その他の参加校も体験や探究、グローバル教育に力を入れている学校です。この意味は何か?それはヘルバルト主義という日本の文科省が長らく取り入れてきた≪官学の系譜≫から大きく脱却しようということですね。

★ヘルバルト主義は、近代国家を支える人材を育成する教育に影響を与えました。ながらく、知識の体系とその応用力がきちんと身に付く体系的な教育だったのです。ですから、批判的思考と創造的思考を積極的にと入れることはしなかったのです。

★SDGs、ローマクラブ、世界経済フォーラムは、上記のようなレポートを発刊しながら、このような流れをグレートリセットしようとしています。その理由は、昨今の状況を見れば、説明するまでもないでしょう。Z世代の今回の動きもこの流れとシンクロしているはずです。

Dewey

★ヘルバルト主義が日本にはいってきたとき、私立学校は、デューイとその弟子のキルパトリックの提唱し実験した「プロジェクト学習」を導入しました。訳語が、投影とか企画でしたから、今のPBLとつながっていることがピノなかなかこないかもしれません。

★戦後、文科省は、ヘルバルト主義を教科に、プロジェクト学習を夏休みの自由研究や総合学習などに組み込んで、見事なまでにバランスをとったのですが、大学入試に直接役立つのが教科学習だったので、デューイの系譜は形骸化しました。実は、ヘルバルト主義も大学受験勉強として形骸化していましました。実はブルームのタキソノミーも、観点別評価として採用されているのですが、本意は形骸化されています。

★いずれにしても両方とも形骸化したので、当然息吹は失われ、閉塞状況に陥っています。

★そこで、ICTやAIを使って、ヘルバルト主義を復活し、探究でプロジェクト学習を復活しようとしています。

★しかしながら、なかなかうまくいきません。ヘルバルト主義を徹底した学校かPBLを徹底した学校か、その統合を果たす第3の軸か?いずれも人気がありますが、デューイやピアジェを統合し、ICTや文化人類学を統合したMITのピーター・センゲやシーモア・パパートの系譜が今後第三軸として、私の言葉で言えば、3%の穴を突き抜ける未来の救世主となりましょう。

★今回のZ世代の動きもこの第3軸の可能性が大ですね!中学入試だけみていると、民法改正によって2022年から18歳成人になる覚悟をもった高校生の動きが見えません。ぜひ同校サイトをご覧ください!

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