2021首都圏中学入試(06)かえつ有明をはじめ多くの≪Z世代≫による学校説明会 入試のパラダイム転換!
★12月27日、かえつ有明は、学校PR部主催「現役高校生によるオンライン学校説明会」に参加。同校サイトには、「人生の大きな決断の1つである高校受験。より多くの中学生に自分に適した学校選びをしてもらうため、現役高校生が自ら企画・運営を行います。「一貫生と高入生の関わりはあるの?」「どんな先生がいるの?」「ほんとに○○○するの?」そんな中学生の疑問に私たち高校生がお答えし、生徒の“生の声”をお届けします」とあります。
★かえつ有明以外に、順天や新渡戸文化などやはりPBL授業を行っている学校も参加しています。その他の参加校も体験や探究、グローバル教育に力を入れている学校です。この意味は何か?それはヘルバルト主義という日本の文科省が長らく取り入れてきた≪官学の系譜≫から大きく脱却しようということですね。
★ヘルバルト主義は、近代国家を支える人材を育成する教育に影響を与えました。ながらく、知識の体系とその応用力がきちんと身に付く体系的な教育だったのです。ですから、批判的思考と創造的思考を積極的にと入れることはしなかったのです。
★SDGs、ローマクラブ、世界経済フォーラムは、上記のようなレポートを発刊しながら、このような流れをグレートリセットしようとしています。その理由は、昨今の状況を見れば、説明するまでもないでしょう。Z世代の今回の動きもこの流れとシンクロしているはずです。
★ヘルバルト主義が日本にはいってきたとき、私立学校は、デューイとその弟子のキルパトリックの提唱し実験した「プロジェクト学習」を導入しました。訳語が、投影とか企画でしたから、今のPBLとつながっていることがピノなかなかこないかもしれません。
★戦後、文科省は、ヘルバルト主義を教科に、プロジェクト学習を夏休みの自由研究や総合学習などに組み込んで、見事なまでにバランスをとったのですが、大学入試に直接役立つのが教科学習だったので、デューイの系譜は形骸化しました。実は、ヘルバルト主義も大学受験勉強として形骸化していましました。実はブルームのタキソノミーも、観点別評価として採用されているのですが、本意は形骸化されています。
★いずれにしても両方とも形骸化したので、当然息吹は失われ、閉塞状況に陥っています。
★そこで、ICTやAIを使って、ヘルバルト主義を復活し、探究でプロジェクト学習を復活しようとしています。
★しかしながら、なかなかうまくいきません。ヘルバルト主義を徹底した学校かPBLを徹底した学校か、その統合を果たす第3の軸か?いずれも人気がありますが、デューイやピアジェを統合し、ICTや文化人類学を統合したMITのピーター・センゲやシーモア・パパートの系譜が今後第三軸として、私の言葉で言えば、3%の穴を突き抜ける未来の救世主となりましょう。
★今回のZ世代の動きもこの第3軸の可能性が大ですね!中学入試だけみていると、民法改正によって2022年から18歳成人になる覚悟をもった高校生の動きが見えません。ぜひ同校サイトをご覧ください!
| 固定リンク
« 2021首都圏中学入試(06)和洋九段女子 生徒と共に創る新思考力入試 入試のパラダイム転換! | トップページ | 2021首都圏中学入試(07)新型コロナウイルス感染対応入試 首都圏模試センターの情報・動きを読む。 »
「創造的才能」カテゴリの記事
- 共愛学園前橋国際大学の児浦良裕准教授 未来のラボ都市づくりへ奔走(2025.03.21)
- 2025東大合格者発表のシーズン(12)足立学園 4年連続東大合格者輩出(2025.03.21)
- これからの教育(05)聖学院 創発型教育活動②(2025.03.21)
- これからの教育(05)落合陽一さんの「第3のてこ」ヒントにアービトラージ学習(2025.03.21)
- これからの教育(04)聖学院 創発型教育活動①(2025.03.19)
「創造的対話」カテゴリの記事
- これからの教育(07)主体的というコト(2025.03.23)
- これからの教育(06)八雲学園 グローバルリーダー着々(2025.03.22)
- 共愛学園前橋国際大学の児浦良裕准教授 未来のラボ都市づくりへ奔走(2025.03.21)
- 2025東大合格者発表のシーズン(12)足立学園 4年連続東大合格者輩出(2025.03.21)
- これからの教育(05)聖学院 創発型教育活動②(2025.03.21)
「入試市場」カテゴリの記事
- イエール大学と音楽国際交流(6)リハーサルのクライマックス(2024.06.04)
- 私学の教育を支える私学財団(2024.05.30)
- 私立学校の教育は経営システム基盤と経営コミュニケーションがレバレッジポイント 事務長の人間力が凄い(2023.10.06)
- 2023年夏の「私学経営研究会 教頭部会」 21世紀型教育と生成AIとリーガルマインド(2023.07.27)
- 東京私学教育研究所情報(05)私学経営研究会(理事長・校長部会)第1回委員会開催(2023.04.23)
「PBL」カテゴリの記事
- これからの教育(05)落合陽一さんの「第3のてこ」ヒントにアービトラージ学習(2025.03.21)
- 2026中学入試準備(28)工学院と聖学院 成長するときの響きを聴く教師(2025.03.14)
- フュージョン広報(02)富士見丘のホームページ(2025.03.10)
- 私立学校の教育の質の展開(01)成城学園の生徒の視点(2025.03.09)
- 2026中学入試準備(24)インターナショナルスクールか私立学校かの時代の意味②私立学校が選ばれるには(2025.03.06)
「高校入試」カテゴリの記事
- これからの教育(07)主体的というコト(2025.03.23)
- これからの教育(06)八雲学園 グローバルリーダー着々(2025.03.22)
- これからの教育(05)聖学院 創発型教育活動②(2025.03.21)
- これからの教育(05)落合陽一さんの「第3のてこ」ヒントにアービトラージ学習(2025.03.21)
- これからの教育(04)聖学院 創発型教育活動①(2025.03.19)
最近のコメント