GLICC Weekly EDU(06) パラダイムメイカー 山下さんと鈴木さん with コロナで変わる受験業界
★昨夜、第9回GLICC Weekly EDUが開催されました。テーマは<首都圏中学模試センター代表取締役社長 山下一氏との対話「入試問題対応だけではなく、人生を構想するツールとしての思考コード>でしたが、その前提になるwithコロナによって2021年中学入試が想定以上に変わるという山下さんの話は目から鱗でした。
★とにかく、模擬試験の何十万という問いのデータ件数が頭の中にあり、中高や文科省の情報が豊富な山下さんならではの独特な話は、ふだんなかなか聞くことができないだけに、貴重な収録となりました。
★この豊富なデータを掛け合わしてくると、見えなかった未来が見えてくるというのは、著名な未来学者のメソッドですが、それと同じリサーチメソッドを山下さんは行っています。
★詳しいことはぜひYoutubeをご覧いただきたいのですが、結論をいうと、一斉休校のために出題範囲が限定されるということが、知識出題の制限になる。しかし、学校は思考力という側面を重視することにより、知識の量を気にしない出題形式になっていく。つまり、適性検査型や思考力入試型に2科4科入試も変わっていくという山下さんは大胆な想定をしています。
★これまで、そのような新タイプ入試は、2科4科の補完的な入試というイメージだったのですが、主流は新タイプ入試のような思考力型に大転換するというのです。
★しかも、思考力といっても、多様で、ロジカルだけではなく、クリティカルでクリエイティブシンキングまで広がっていくというのです。今までは、偏差値という尺度しかなったので、ざっくり思考力という分類で、あとは難しいか易しいかという区別しかできていなかったのです。
★ところが、首都圏模試センターが開発した思考コードによって、思考力の種類を明快にし、それによって、思考のシステムがはっきりしてきたわけです。
★思考コードの開発はもう7年くらい前から始まっています。それとともに、新タイプ入試も増えてきています。どうやら、山下さんは受験業界の入試問題の大変化を生み出しているパラダイムメーカーということでしょう。
★それから、当日ちょうどGLICCの三田国際の国際入試の合格者数が判明しました。鈴木さんは、語っていいですかと控えめでしたが、10名だと公表しました。
★これは他の塾ではない結果です。というのも、一般入試以外の新タイプ入試専門塾はGLICCぐらいでしょう。GLICC代表の鈴木さんは、2科4科でなければ入試ができないという時代ではもはやない。英語と国語と算数の学びを通してクリエイティビティを養うことによって、ダイバーシティを大切にする学びの時代だと。その一つの結果として三田国際の国際生入試合格者が大量に出たということです。
★もともと、GLICCは、帰国生の大学入試、英語をベースにしたAO入試(現「総合型選抜」)、IBやAレベルの言語と数学などのサポートがメインストリームでした。つまり、英語と小論文と海外の数学の指導がなされてきました。
★それが中学入試の新タイプ入試が生まれることによって、GLICCの強みをそこに結びつけました。鈴木さんもまた受験業界の在り方を転換させるパラダイムメーカーだったということが改めて確認されたGLICC Weekly EDUでした。必見です!
| 固定リンク
「創造的才能」カテゴリの記事
- GLICC Weekly EDU(25) 静かに変わる大学入試問題 思考型問題の構造は中学入試の思考力入試と同型。構成主義がゆえに。(2021.03.06)
- New Power School(01)八雲学園 豊かで本質的なキャリアデザインを描く意志(2021.03.03)
- 品川翔英 教師の一体感が溢れでる。国語科拡大研修で。(2021.03.01)
- 大学入試問題とトランジション(09)東京大学と大阪大学の現代文から見えるコト(2021.02.26)
- 大学入試問題とトランジション(07)探究の言葉/探究のリマインダー(2021.02.23)
「中学入試」カテゴリの記事
- New Power School(01)八雲学園 豊かで本質的なキャリアデザインを描く意志(2021.03.03)
- 品川翔英 教師の一体感が溢れでる。国語科拡大研修で。(2021.03.01)
- 大学入試問題とトランジション(07)探究の言葉/探究のリマインダー(2021.02.23)
- 21世紀型教育機構の世界性(02)Zoomセミナー New Power School市場の拠点を証明(2021.02.21)
- 2021年中学入試問題のおもしろさ(04)聖学院のものづくり思考力入試 麻布と別角度でシンクロする魅力(2021.02.19)
「大学入試」カテゴリの記事
- GLICC Weekly EDU(25) 静かに変わる大学入試問題 思考型問題の構造は中学入試の思考力入試と同型。構成主義がゆえに。(2021.03.06)
- 大学入試問題とトランジション(12)浜松医科大学の生物 システム思考の有効性。その転用の発想を探究に活かすことができる。<思考スキル→IDEA→システム思考のサーキュレーション> IBを超える学び(2021.03.05)
- 大学入試問題とトランジション(11)東京医科歯科大学の生物 発生生物学の学際性を活用する探究もありかも(2021.03.03)
- 大学入試問題とトランジション(10)京大の生物に脱炭素のシステム構築のヒントを学ぶ(2021.02.27)
- 大学入試問題とトランジション(09)名古屋大の安定した思考力問題(2021.02.26)
「創造的対話」カテゴリの記事
- GLICC Weekly EDU(25) 静かに変わる大学入試問題 思考型問題の構造は中学入試の思考力入試と同型。構成主義がゆえに。(2021.03.06)
- New Power School(01)八雲学園 豊かで本質的なキャリアデザインを描く意志(2021.03.03)
- 大学入試問題とトランジション(11)東京医科歯科大学の生物 発生生物学の学際性を活用する探究もありかも(2021.03.03)
- 品川翔英 教師の一体感が溢れでる。国語科拡大研修で。(2021.03.01)
- GLICC Weekly EDU(24) GLICCの中国人スタッフのオリビアさんとの対話 東大の地理の問題とシンクロ(2021.02.27)
「創造的破壊」カテゴリの記事
- 沖縄インターナショナルスクール PYP探究学習発表会 日本の教育のこれからを考える大きなヒント(2021.02.20)
- 新しい教育社会(27)グレート・トランスフォーメーション 神崎先生と対話(2021.02.17)
- 「教育とは生き方そのもの」へシフト(02)デューイ・ルネサンスはPBLの実践の中で生まれる。(2021.01.05)
- GLICC Weekly EDU(09) 2021年学びの取り巻く環境は、デューイだったらどうするか考えれば見通せる。(2021.01.05)
- 工学院Z世代の未来の開き方(01)仲野想太郎さんと郷野翔太郎さん①(2021.01.01)
「入試市場」カテゴリの記事
- GLICC Weekly EDU(25) 静かに変わる大学入試問題 思考型問題の構造は中学入試の思考力入試と同型。構成主義がゆえに。(2021.03.06)
- GLICC Weekly EDU(24) GLICCの中国人スタッフのオリビアさんとの対話 東大の地理の問題とシンクロ(2021.02.27)
- 沖縄インターナショナルスクール PYP探究学習発表会 日本の教育のこれからを考える大きなヒント(2021.02.20)
- GLICC Weekly EDU(23) 麻布と開成の算数の入試問題の比較スタディーを通して見えるコト シンプルな学び方と思考の癖(2021.02.20)
- 新しい教育社会(29)New Power School市場をつくる工学院(2021.02.18)
「高校入試」カテゴリの記事
- New Power School(01)八雲学園 豊かで本質的なキャリアデザインを描く意志(2021.03.03)
- 2022年に向けて動き出した私立学校(02)対話のシステムをきちんととらえるワークショップ言語のウネリ(2021.02.15)
- 2022年に向けて動き出し私立学校(01)聖学院 ワークショップ言語という新しい言葉を使って(2021.02.13)
- GLICC Weekly EDU(22) 2021年中学入試のテーマは「思索」と「弱者に接する態度」(2021.02.13)
- 東京の私立高校(07)聖学院 初めてのグローバルイノベーションクラス入試(2021.02.12)
最近のコメント