学校選択を考える(01)偏差値と大学合格実績で考えて問題ない。ただし、学校の雰囲気をお忘れなく。モデルは、かえつ、聖学院、工学院、静岡聖光学院、八雲。
★脱偏差値だあ!大学合格実績ではないんだあ!というのは嘘です。仮にそうだとしても、生徒募集は大切だと思っている学校はありますよね。そうすると、自己矛盾なのです。人気が高くなれば、偏差値は高くなり、大学合格実績も上がってしまうのです。
【学校の雰囲気をつくる9つの要素】
★ところが、人気が安定していないところは、偏差値や大学合格実績で比較されると、選ばれなくなるので、それもまた自己矛盾に陥ってしまいます。
★そこで、そのような学校は、とにかく共感的コミュニケーションという学内外のコミュニケーション行為の大改革を行います。不思議なことに共感的コミュニケーションは学力も上げてしまうので、大学合格実績も出るし、偏差値もあがるのです。
★その戦略で成功しているのが、かえつ有明です。ですから、かえつ有明は、偏差値や大学合格実績も参考にしていただいてまったく問題ありませんが、私たちは共感的コミュニケーションの学校基盤をつくっているので、そこを見て頂けると嬉しいですと語るのです。
【各要素の4つの広がり】
★共感的雰囲気は、9つの要素の関係総体によって生まれてきます。そして、各要素は、4つの広がりをもっています。4の9乗通りの学校雰囲気の質があるわけです。
★それにしても262,144通りですから、学校選択は単純ではないことはすぐに了解できるでしょう。
★かえつ有明と同じように共感的コミュニケーションの質を高め、結果的に人気がでてきているところが、聖学院や工学院です。静岡聖光学院は一気呵成に、今年オール4領域を形成しています。
★八雲学園は、もともと高かったのですが、偏差値と大学合格実績を大切にする塾から人気が高いので、市場では八雲の真の良さを見ようとしてこなかったのです。しかし、今進取の気性に富んだ保護者も気づき始めています。
★開成は、エリートリーダーという指標でいくと最高です。ここで考えているのは、あくまで共感的コミュニケーションをベースにした指標です。だとしても、やはり開成は3%の穴を自らあけていますから、高いクオリティーを有していますね。
★A校とB校は偏差値65以上(首都圏模試センター)の学校ですが、学校雰囲気はそれほど高くありません。体育会系のコミュニケーションという指標でみればかなり高くなると思います。
★要は、雰囲気は、選ぶ側の価値観が反映します。
★私の主観的ものの見方ですが、みなさんがご自身で整理して考えるときのヒントになれば幸いです。
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