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2020年11月15日 (日)

新しい教育社会(29)現代化リベラルアーツ 教科でもなく探究でもなく、教科でもあり探究でもある。

★人間の才能を耕すには、時期と自然と道具と人間関係と3Dを超える時空の循環の場が必要です。その場は、かつてはリベラルアーツでしたが、専門分化し、学問の分断が起きて、才能も分断され、格差が生まれてしまったわけです。おそらく、今世界でなんとかしようという分断は、知の分断に大きな原因があります。リベラルアーツそのものも、それを持てる者と持たざる者の分断はあったわけです。

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★この発想を覆してノーベル賞を受賞したのは山中伸弥教授です。自然学、特に細胞学上の革命が起きてしまっているわけですから、学際知のヒントとしてのリベラルアーツも現代化される必要があるのは当然です。

★リベラルアーツの現代化とは、すべての人々が、対話をする際に図にあるように5つの思考を縦横無尽に使えるようにすることです。ある意味、IBのコアの再定義です。

★新学習指導要領の教科学習や探究というのは、このコアに結びつく多様な領域の幾つかです。

★新学習指導要領やそれに基づく大学入試は、今のところ、このリベラルアーツの現代化に対応しきれていません。たとえ、総合型選抜であっても、この現代化リベラルアーツを有無を問う問題は出題されません。

★IBはTOKがあります。イギリスだとAレベルがあります。米国だとAPがあります。この現代化リベラルアーツに近いものですね。

★しかし、いずれも細胞学上の革命を想定していないので、知の階層構造という分断が起きているのです。

★その知の分断を前提にして、政治的あるいは経済的分断をなくそうとしても当然無理があるし、矛盾がはじめからあるわけだから、ジレンマが生まれるのは当然です。

★私はシステム思考が、対話と5つの思考を結びつける基礎だとは思いますから、システム思考ですべてをカバーできてしまうのですが、システム思考ができたからといって、セカオワのようなアーティストになれるわけではありませんし、毀滅の作家になれるわけではないのです。

★システム思考は思考の共通構造で、5つの思考の濃淡が、1人ひとりの才能を決定づけるのだと思います。

★役割分担主義から才能主義へとなるには、現代化リベラルアーツをトレーニングする場が必要です。

★細胞学や遺伝子の発展はコンピュータサイエンスがなければありませんでした。

★教育もようやくコンピュータサイエンスによって、現代化リベラルアーツが完成するのです。

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