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2020年11月29日 (日)

ノートルダム学院小学校のPBL授業のリサーチ&ワークショップ③

★さて、ずいぶん前置きが長くなりましたが、いよいよ秋田先生の小4の国語のPBL授業のリサーチ&ワークショップの様子と少し仕掛けをご紹介しましょう。秋田先生は、まず実践した授業のプレゼンとその後の展開の予定をコンパクトに語ります。同時に、先生方が、どこでもシートを壁に複数枚つなぎ合わせて、そこにどんどん秋田先生のプレゼンを転写=スクライビングしていきます。書き方とかは自由です。はじめて行う先生は、どうやってやるの?!っとドキドキ不安になりますが、落書きの感覚でいいのだと了解するとワクワクしてきます。

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★今回は、スムーズに遊び心もあって、すてきなスクライビングになりました。さすがです。実際に秋田先生の授業も見学するなど、経験してきたというのも功を奏していたようです。

★私はクリエイティブ・スクライビングと称していますが、もっと本格的にやると、「ジェネレイティブ・スクライビング」という本が出版されているように、これだけで、創造性を生成するプログラムができてしまいます。この本は、今では翻訳されているので、便利ですね。

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★この本は、U理論とシンクロしている本ですから、自己変容やメンタルモノデルの開示、創造性への掘り下げによっていきつくプレゼンシング感覚(深堀して閃きが生まれる感覚あるいは視野が急激に開ける感覚)にアート的なセンスで導かれる実践知が描かれています。そこまでいくと、気づきが多いので、創造の竜巻が生まれるのです。

★しかしながら、45分というコンパクトなPBL授業のリサーチ&ワークショップですから、そこへの入口として使い、プレゼンシングは次のステージに移行することで生まれるようにデザインしています。

★次に進むのは、グルグル(眩暈)というアクティビティです。メンバーが輪になって、次々と今行った秋田先生のプレゼンと同時にクリエイティブ・スクライビングを行った意味をアウトプットしていきます。対話ではなく、順番にキーフレーズを語るのです。どんどん語っていきます。グルグル回っていくのです。ルールは、パスはしないことと同じ表現をしないことということです。同じ意味になってもそれは構いません。

★最初参加者はプレッシャーに感じるようですが、進んでいくうちに、いろいろな見方や感じ方があるのだと、参加者の内側が見えてきて、共感や共振が生まれてきます。

★そして、そろそろ溢れてきたなというところで、循環のステージを変えます。今度は、今ここで行っているこのグルグルの意味について同じように語っていきます。

★これは、リベラルアーツで大切にされているミメーシスとかメタファーとか置換という感覚を共有するきっかけづくりになります。

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★これは、ネルソン・グッドマンの「世界制作の方法」にヒントを得たアクティビティです。以前からHonda発見体験学習のファシリテータ研修や聖学院、工学院の先生方と行っていたアクティビティですが、開智国際大学の私のPBL型講義で行ったアクティビティで学生(将来教員を志望している学生が90%)が最も好むアクティビティでした。また、昨年、順天中高のグローバルウィークの「世界の創り方」講座で、高校生8人と理事長も交えて行ったワークショップでも、盛り上がったので、確信を持ついたったのですが、今回も、やはり先生方の開示する勇気と挑戦心があふれていて、すてきでした。

★そして、これは学習する組織を作る際のメタ対話とメタメタ対話を生み出す足場づくりでもあります。インプロマインドセットといっても構いません。

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★メタ対話については、ピータ・センゲの「学習する組織」の実装本であるフィールドブックはとても役に立つのですが、絶版になっているのが悲しいですね。英語版はkindleで手軽にゲットできるのですが、日本語訳はそうなっていません。

★さて、メタ対話とメタメタ対話ができるようになったところで、次のステージに進みます。プレ・システム思考をフル回転するアクティビティになります。システム思考は、ピータ・センゲの親友、ドネラ・メドウズの手法を私は好みますが、学校とビジネスの架け橋に使うのは、ピータ・センゲの方が進化しているかもしれもしれません。

★ドネラは21世紀になるや他界しました。極めて残念ですが、その意志は多くの方々に引き継がれ発展しています。ピータ・センゲもその1人ですね。(つづく)

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