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2020年11月29日 (日)

ノートルダム学院小学校のPBL授業のリサーチ&ワークショップ➄

★秋田先生の授業を分析して、秋田先生の授業が、市民革命や宗教戦争、コレラのパンデミックなどの激動の疾風怒濤の時代に生まれたPBLの系譜であることが私はわかりました。その時代に同時に生まれたアンチPBLのヘルバルト主義と対峙しているのもわかりました。この確認は、私にとっては重要です。というのも、その疾風怒濤、つまりシュトルム・ウント・ドラング時代、残念なことに、ヘーゲルはペストで生涯を閉じたのですが、マザーテレジア・ゲルハルディンガーは大活躍をするのです。

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★そのマザーテレジア・ゲルハルディンガーこそがノートルダム教育修道女会の創設者です。もちろん彼女の人生そのものがプロジェクトなのは言うまでもありません。秋田先生の授業はまさにゲルハルディンガーの系譜です。その確認こそが世界標準の学習理論に一致すること以上に大切なのです。

★さて、秋田先生の授業に、PBLの種を確認した先生方は、ここでホッとしませんでした。さらに一般化を試みます。ここはリベラルアーツの真骨頂です。具体的な体験や事例から一般論を見出すわけです。しかし、これは科学的というより閃きです。

★このような具体的なケースから一般論を引き出すことを帰納的思考といいますが、しかし、ケースが1つでは一般論として成立するかどうかは保留です。しかし、思い切ってやるのです。この繰り返しがやがてノートルダム学院小学校のPBLのシステムに到る道でしょう。

★だから、たしかに仮説なのです。しかしながら、それは強烈な閃きですからメタ帰納思考というわけです。ミメーシスと言ってもよいでしょう。アブダクションと言い換えてもいいですね。

★1つのケースからメタ帰納で一般化し、こんどはその一般化した方法を共有した参加者が使ってみる。今度は一般化を具体化するわけですから、演繹的な思考様式になります。そして再び、こうやって集まってメタ帰納的に分析して新たな一般化を引き出していきます。上田信行巨樹なら、プロトタイプをつくってはリファインしていくんだよと言うでしょう。

★この繰り返しができるチームこそ<学習する組織>なのです。あのピータ・センゲの理屈ですね。

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★今回のリサーチ&ワーjクショップでチームNEXTが<学習する組織>として動きだしたということも了解ができたのです。すばらしいですね。(つづく)

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