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2020年11月12日 (木)

和洋九段女子×かえつ有明 コラボセッション(05)12人のZ世代 ルソーの鹿狩りの寓話を読み替える

★SDGsやダボス会議、ソサイエティ5.0、第4次産業革命などの歴史の起点は、概ね産業革命から。3つ目のセッションであり同時にチェックアウトでは、自分の思いを仲間や世界に架け橋(媒介)するマテリアルとして、J.J.ルソーに登場してもらいました。リスボン大地震から近代社会が生まれたとかないとか諸説ありますが、そのとき活躍したのが啓蒙思想家。彼らがそれまで世界をしきっていた神について、激論を戦わせたのです。そのうちの1人ルソーは、神様なんて持ち出すなよ。関係ないだろう、今回の被害は自然災害より人災の方がすごかったぞと。全体をちゃんとみろよと。今でも通用する視点ですね。元祖システム思考の持ち主かもしれません。

★この発想については、ルソーはリスボン大地震が起こる前から論じています。「人間不平等起源論」の中のあの有名な「鹿狩りの寓話」もその一つです。世界の痛みの根本までダイブして語っているルソーの意図を集約した寓話ですね。

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★近代的自我の引き裂かれたトラウマを、シェークスピアと同様暗示しています。300年の時をワープしてルソーと共感し、ルソーを超えたのが12人のZ世代でした。

★12人は利他性や寛容な精神に心を開きながらも、エゴを排除するようなことはありません。エゴへの眼差しこそ12人のZ世代の大事な発想だったと感じています。

★他者か自己かという分け方自体、分断の始まりなのかもしれません。そんな二項対立を超えて、他者について自己についてそれぞれループをつなげ、広げていくシステム思考の知性をふくらませたのでした。

★エゴが奪取したウサギのその後について、ルソーはどう考えたんだろうね。そう語らしめた彼らの着眼点が閉塞状況を開放/解放することになるでしょう。SDGsに代表される私たちの多様な問題は、近代的自我のトラウマの解消にヒントがあるのかもしれないなあと12人のZ世代の発想に触れて感じ入りました。多くの大切な気づきをありがとうございました。

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