新しい学校の条件(06)新渡戸文化学園 決定的に新しいsomethingがある②。
★前回「新しい学校の条件(05)新渡戸文化学園 決定的に新しいsomethingがある。」で、こう書きました。
<ミーティングの過程の合間と終了後、山本先生とキャンパス内を対話しながら散策した時にでてきたキーワードが5つほどありました。決定的に新しい学校の条件は、その5つがすべてある学校だなあと感じました。そのキーワードとは?当日お待ちしています(笑み)。>
★実際に、山本崇雄先生と石川一郎先生と対話をし終えたときには、5つどころではありませんでした。幾つかご紹介します。
★「共感」「共創」は、対話している中であふれていることは、参加された保護者もすぐに気づいたことでしょう。実際に座談会の後に行われた在校生による説明会で、それはそれこそ共感されたことでしょう。
★「トランスフォーメーション」という生徒も教師も学校も柔らかい発想を大切にしているというのも了解できました。指示待ちの精神はありませんでした。それからお山の大将的なリーダーシップではなく、みなが気遣う寛容的なリーダーシップがあらゆる場所で発揮されていました。そういう自己変容マインドにあふれていました。
★そう「寛容」もキーワードですね。寛容は「余白」も生みだします。自分主導で邁進するのではなく、共に歩んでいくには、傾聴し、受容する心の余白や時間の余白が互いに必要です。時間はリニアーに進むのではなく、螺旋を描いていきます。アクセルを踏むだけではなく、エンリッチメントな広がりが感じられました。
★そうですね。その豊かな心や時間の広がりこそ「心地よさ」を生み出します。それは対話を中心とする授業やキャンパス空間にもありました。間接照明や窓からの光が柔らかいのもすてきでした。
★この「心地よさ」はダブルメッセージが含まれています。1つは<comfortable>という意味です。安全・安心な場所です。Cゾーンとよく言われる学びの場です。そしてもう一つ<homish>。私という存在とは何か考え、苦悩し、思索し・・・そんな想いを包み込む内なる存在の故郷をマインドセットできます。だから失敗しても安心なのですね。試行錯誤への挑戦が可能性を広げます。
★かくして、このような学びの場を<デザイン>する創造的マインドを有している教師がたくさんいるわけです。そして、そのデザインを可能にするには<テクノロジー>が必要ですが、教師も生徒も共有し共創しています。
★何より生徒が<主語>です。だから一人ひとり<才能>をのびのびと豊かに広げていきます。
★<才能><テクノロジー><寛容><余白><共感><共創><心地の良さ><トランスフォーメーション><デザイン><創造的教師>・・・・。そしてそれぞれのキーワードがダブルメッセージを持っています。2×2×2×2×・・・・・。2のn乗は、もはや無限です。「できないとは可能性なのだ」という山本崇雄先生のメッセージに収斂していきますね。
★新しい学校の条件は、シンプルだけれど複雑系です。でも当然です。人間の存在は本来そういうものなのですから。
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