沖縄から世界を変える(01)沖縄国際学院 高等専修学校
★昨日、沖縄国際学院高等専修学校(学校法人PSTアカデミー)の理事長・校長知念正人先生とお会いしました。30年以上前からの友人の紹介でした。今年高等部が立ち上がり、国際バカロレアのディプロマ(DP)認定候補校です。来年の高2から国際バカロレアコース(IBコース)が展開していきます。
★2003年から開校された同校は、すでに保育部、幼稚部、小学部、中学部は、オキナワインターナショナルスクールという土台が出来上がっています。つまり、幼稚園から小学校のIBプログラムであるPYPと中学校のIBプログラムであるMYPは実践済みなのです。
★したがって、世界標準の教育に精通・熟練したIBコーディネーターもいます。TOKをはじめユニークなIBのDPプログラムの専門のスタッフも揃っています。日本語IBではなく、バイリンガルIBなので、哲学や言語学、サイエンスをきっちり研究してきた外国人スタッフもいます。
★ですから、もうひとつのコースが国際リベラルアーツコース(ILAコース)だというのも十分に納得がいきます。
★そして、未来の学校に向けてこれから作っていくというわけではありません。準備はもうできた。さあ、次のステージへというお話だったのです。
★知念先生のお話は、俯瞰視点と細部視点の両方がらせん状になって展開していくため、スリリングだし、実現力もあり、とても魅力的でした。
★なんといっても、IBの授業の本質的な話がベースになって、その現場と理事長としての知念先生のミッション・ビジョン・プランニングというMVPをブレずにつなげようとしている断固たる決意の静かな迫力は、なるほど沖縄から世界を変える気概があると伝わってきました。
★高等専修学校が校のIB校としては日本初です。インターナショナルスクールのIBだと、各種学校ですから、一条校として認定されてないため、日本の高校卒業資格がとれません。つまり、助成金が国から支払われません。その代わりカリキュラムは学習指導要領から自由です。
★高等専修学校だと学校法人として登記されているですが、一条校ではないので、助成金はでません。しかし、カリキュラムは自由です。そして、大学受験資格はあるのです。この助成金がないというハンディーと自由というアドバンテージを巧みに創造的に経営しているのが理事長知念先生です。
★すなわち、一条校としての高卒資格はないけれど、カリキュラムは自由で、IBなどの国際基準を使っても使わなくても大学受験の資格はある。これによって、学習指導要領とIBの単位の読み替えとか、時間数を増やすとか、無駄な調整が不要となり、「探究」をベースにIBとIBのエッセンスを取り入れた柔軟で創造的なカリキュラムやプログラムが生み出せるのです。
★御三家だとかかつてのナンバースクールだとか高偏差値学校だとかいう肩書きの必要性が崩れてきている今日、特に今回のパンデミックで、よりいっそう、フラット、フリー、フェア―という3Fが重視される時代の精神にマッチングした学校が誕生したということでしょう。
★東南アジアの時代でもあります。目と鼻の先といってよいほど台湾は近いのです。当然知念先生は、沖縄世界圏の構想をお持ちです。地政学的にも言語的にもグローバルな教育エリアとなる条件が揃っています。
★平和学、SDGsなどの問題は、生徒にとって遠くの社会課題ではなく、身近にあり日々自分事として接していかなければならない環境にもあるわけです。
★IBにおいて学びは即社会実装につながるオーセンティックなシステムであり、高次な思考と高い倫理観を求められます。それらを生徒は実装して世界に役立つため10の学習者像も、学びのたびにリフレクションして成長していきます。
★学校経営と教育理念を結合した理想的なコトは現実的なコトという統合をめざす高邁な精神の息吹に子供たちの未来、日本の未来、世界の未来に希望を頂きました。
★沖縄から世界を変える。このことを折に触れ考察していきたいと思います。
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