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2020年9月19日 (土)

思考コードがつくる社会(16)首都圏模試の教務陣のテスト創出力は未来のソフトパワー~麻布、開成、武蔵、栄光の入試問題と聖学院の思考力入試問題が凄いわけ

★このパンデミックで、超絶忙しい首都圏模試センターの教務陣「哲学」派(今回は「科学」派は別の仕事でした)とZoom対話。ポストコロナ時代の「思考コード」の使い方について話し合いました。同センターの教務陣は、テスト作成がメインの仕事ですが、この重要性は一般人や学校の先生でも、教えること中心の塾の先生方も理解しづらい仕事です。しかし、この世界は、みなテストをベースに回っています。評価をベースに回っていると置き換えてもよいでしょう。リフレクションをベースにと置き換えたほうが根源的かもしれません。

★つまり、日常化しているのに、それを生み出す人材が実に少ないというこの事態は何を意味するのでしょう。

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★エっ!?テストなんて誰でも作っているよと皆いうでしょう。首都圏模試などのテストセンターが作る試験とふだんの授業の中で作成しているテストの違いがわからないのは当然ですよね。

★もし、普段授業で行っているテストを1万人の生徒に行ったとしたらどうなるか想像してみてください。ほとんどが成り立たないでしょう。当たり前です。授業では、教師の想いを反映しているのがテストですから、1人の教師の想いが1万人に反映すること自体無意味です。信頼性、正当性、妥当性の保障もありません。

★テストセンターのつくるテストは、万人に適用できる普遍性や正当性、信頼性、妥当性をリフレクションするデータシステムがあります。このシステムがあるテストとないテストでは、そこから見えてくるものが違います。

★授業のテストでは、未来が見えるモノは少ないですね。入試問題においては、見えるモノと合否の選別しか見えないモノがあります。麻布や開成、武蔵、栄光の入試問題、聖学院の思考力入試の凄みは、選抜テストであると同時に未来のキャリアデザインが見える未来テストだということです。

★選抜×未来テストが入試問題に存在するのだから、首都圏模試センターの模擬試験もそれは可能なのかだとか、その前に、選抜×未来テストを思考コードでどう語っていけるのかなど、対話は盛り上がりました。

★大学入学共通テストが、選抜テストでしかないところに、本当の問題がありますね。日本の未来は、万人テストを作成する組織が、テスト作成方針において、選抜テストから未来テストにシフトするということが求められるでしょう。ポストコロナ時代のテスト作成の価値や方法も「ザ・グレート・リセット」ということでしょう。

★そうなると、首都圏模試の教務陣のようなテスト創出力は、未来の社会を創り出すソフトパワーといういことができるのです。

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