工学院インパクト(11)工学院のPBL授業は、最高の人生のつくり方を学ぶ場!
★今回の片瀬先生の家庭科のPBL授業の多次元モニタリング分析の対話を通して、多くの気づきを共有できましたが、私自身が驚愕したのは、生徒1人ひとりが自分の「最高の人生のつくり方」を体験し学ぶ場だったという気づきでした。
★「最高の人生のつくり方」を生徒が体得するには、才能を見出すこととそれを実際に活かす努力が必要ですが、それだけでは自分の才能やアイデアを社会実現できません。つまり画竜点睛を欠くわけです。詰めが甘いということです。ところが、工学院の家庭科と保健体育は、どちらも実習や実技というプラクティスをベースにしますから、スキルを磨きあげるという活動があるわけです。
★才能―努力―スキル―実現というプロセスがPBL授業の中で体験できるのです。なるほど、これは田中歩先生(教務主任)がいつも語っているGRITマインドです。
★この点に関しての対話も盛り上がったわけですが、そのプラクシスの生徒の非認知能力を鍛えていくストーリーは、基本的にはUカーブでした。
★柴谷先生(保健体育科)が、浅い問い→深い問い→自己への問いというUカーブの流れで授業展開しているという話をしているのを聞いて、上のような図をイメージしました。そして、さらに柳田先生(社会科)と臼井先生(国語)の話を付け加えると次のような図にイメージが拡大しました。
★常に最後までやり遂げたとき、実は次がまたあるという授業なのです。これは、田中歩先生の授業の展開ですね。達成したと思ったら、少しハードルを上げるというか、さらに深い問いを投げかける。あるいは生徒が自分で自分に投げかける。したがって、Uカーブのボトムの点だけをつなぐとポジティブな軌跡を描くようにデザインされているのです。紆余曲折在るけれど、常にポジティブな精神を保てる秘密がここにあるわけです。
★こうした最高の人生のつくり方を学べるPBL授業をデザインする教師は、ファシリテーターというよりコーチだったということに改めて気づきました。
★もちろん、ファシリテーターのロールもしますが、それだけでは、社会実装にはいきません。実績も成果もでないでしょう。やはりコーチングは重要です。そうでなければ神は細部に宿るということができないのです。神が細部に宿る時、画竜点睛を欠かない人生のデザインができるのです。
★今回対話をした先生方は、ファシリテーターでもありますが、名コーチでもあります。こういうリーダーシップは、「熟慮」「共感」「共創」「語り部」「交渉力」を統合しているすぐれたナチュラルリーダーです。
★メンター田中歩先生の野望は、タイトルリーダーだけではなく、このような最高の人生のつくり方を生徒にエクササイズできるコーチング力あるナチュラルリーダーが生まれてくる機会をファシリテートしているのかもしれません。
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