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2020年9月 4日 (金)

工学院インパクト(08)興味関心を生み出すパターンランゲージを創るプロジェクトが立ち上がる

★前回の柴谷先生(保健体育科)のPBL授業の多次元モニタリング分析をZoom対話を通してやっていくうちに、もはや教師だけではなく生徒も自らPBLを普段の学びのベースにする広がりが見えてきました。

★そのとき、片瀬先生(家庭科)が生徒が自らPBLをデザインしていくには、興味と関心を持っている必要があるが、どんな対象や出来事、現象、情報などに対しても興味と関心をいだけるとは限らない。みんなはどうしているかという根源的な問いが投げかけられました。いろいろ話した結果それぞれにアプローチがあることに気づきました。

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★そこで、次回は片瀬先生が、生徒が興味と関心を抱いて授業に入り込んでくるPBL授業をデザインし、実践してきますと。というわけで、今回は片瀬先生の家庭科のPBL授業の多次元分析を仲間の先生方とZoom対話しました。

★「結婚」と社会の関係を、人類誕生の歴史からひもといたり、現代の社会問題に結び付けたり、海外と比較スタディをしたり、そしてなんといっても自分という人間存在の価値意識にまで及ぶ壮大な家庭科文化人類学の様相を呈していました。

★また、保健体育も結婚と妊娠は学習指導要領の範囲でもあり、ちょうど同時並行的にPBL授業を行っていたたために、片瀬先生と柴谷先生は相乗効果が生まれるように、スクランブルカリキュラムになるように組んだということです。先生方のこのような授業デザインのバックヤードの協働活動があること自体、間接的にですが、生徒が興味と関心を抱く泉を創っているということでしょう。

★興味と関心を生み出すには、片瀬先生は授業デザインには、ストーリーが大事だと。すると、いっせいに、国語科の臼井先生も、社会科の柳田先生も、柴谷先生も、この会のメンターでもある田中歩先生(教務主任・英語科)も、大いに同意とそれぞれのシークエンスを語り始めました。

★すると授業という非日常に入る前と後があるUのカタチをしたシークエンスが多いということがわかりました。⤴型のシークエンスは柳田先生、といってもUの字を斜めにした感じですが。臼井先生はUを螺旋型で経過していく複雑系でした。

★そして、このシークエンスの各ステージごとに興味と関心の質感が違うのだと。みんなで対話しているうちに、なんとパターン化できるのではないかと。

★というわけで、興味と関心を生むパターンをパターンランゲージ化しようということになりました。今までの多次元モニタリング分析は、多くの専門家の智慧をパターンランゲージ化したもの、アイコン化したもの、座標軸化したものなどを活用しながら多次元分析をしてきました。

★今度は、自分たちでもモニタリングの鏡を創ろうということに発展したのです。専門家に学びながら自分たちも創意工夫していく、すなわちユーザーからクリエーターになっていく工学院の先生方の姿は、生徒が自らPBLをデザインしていくチャレンジングな姿に重なります。

★そして、この姿に学びそのもののおもしろさを感じる生徒もでてくるでしょう。(つづく)

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