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2020年9月30日 (水)

思考コードがつくる社会(24)超難関校国算入試 vs 共学7校新タイプ入試 「能力主義から才能主義へ」

★晶文社の「2021年首都圏中学受験案内」掲載の「思考コード」データを見ていくと、時代を創る学校がみえてきます。開成、麻布、武蔵、駒東、筑駒、桜蔭、女子学院、豊島岡女子という東京エリアのいわゆる「超難関校」の国算入試の思考コード別出題割合平均と同じようにデータをだした東京エリアの共学校7校(工学院大学附属、文化学園大学杉並、かえつ有明、駒込、宝仙理数インター、安田学園、開智日本橋)の新タイプ入試を比較してみました。

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★やはり、真っ二つですね。A軸B軸思考=知識・論理思考がメインストリームの超難関校。B軸C軸思考=論理・創造思考がメインストリームなのは共学7校。

★「超難関校」という受験市場のネーミングを受け入れてきた上記8校は、自分たちはそうではないと仮に言ったとしても、能力主義=メリトクラシーの影響を振り払うことができないでいることは否めないでしょう。生徒個人の持っている能力によってそのポジショニングが決まり、能力の高い生徒が将来社会のアッパー層になっていくという構造があるのは誰もが認めるでしょう。

★しかしながら、これが生まれるのは、8校だけではもちろんなく、社会の方にも問題があります。この「能力」というのを国算を中心とする教科の学力に偏向していたこともまた否めないからです。「能力」というのは本来多様です。ですから、その多様な能力を測るというより認めるシステムが必要だというのは、時代の要請です。これももう説明する必要はない事態になりました。それが今回のパンデミックのもたらした一つの答です。

★上記のデータが示すように、共学7校は、今までの能力とは違う領域を認めようとしているということがわかります。そして、これらの才能を持った生徒が入学後目覚ましい活躍をすることも追跡調査でだんだんわかってきました。

★この才能の持ち主は、超難関校に入学することはできませんが、共学7校に入学して、6年後あるいはもっと先かもしれませんが、超難関校の卒業生と肩を並べて活躍するようになっているでしょう。

★そして、そのことには能力主義から才能主義の社会、ファーストクラスからクリエイティブクラスへシフトしている社会になっているでしょう。

★今は過渡期ですから、能力主義と才能主義はミックスされています。首都圏中学入試市場も、入試応募者5万人のうち2万人は、共学7校のような新タイプ入試に挑戦する体験をします。実際に進むのは1万人くらいかもしれません。それでも最低でも首都圏中学入試市場で新タイプ入試受験者は20%シェアです。

★2013年ころまでは、10%シェアいかなかったでしょう。2021年は、ますますシェアの割合をあげてくることでしょう。

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