恵泉女学園の希求が世界を変える(01)一貫した教育
★恵泉女学園の教育のサイトでの発信は、読み手が感動する表現が満載です。校長先生をはじめ、生徒1人ひとりの発信があります。その発信は実際にスピーチしたものもあります。
(写真は同校サイトから。変わらぬ平和を祈る8月の花と革新も止めないプログミング教育)
★校長ブログの発信の力強さは、その行動力にうらうちされています。思考と気持ちと行動が一致する時、そこから発せられる言葉は力があります。いまここで実践されている教育が、未来を目の前で生んでいる実感があるのです。
★「平和を希求する者になる」という恵泉生の使命が次々と実践されていく教育が行われているわけです。その平和への活動は、広島や長崎に想いを馳せ、両地域にかかわる人々との交流をしたり、メッセージの交換をしたりすることもありますが、それだけではなく、世界の格差にも目を向けます。
★そうなると、今回のパンデミックでオンライン授業にすぐに移行した瞬発力が大いに役立つわけです。世界につながる真理の言葉の交換です。ZoomやGooglemeetでそれは可能ですが、実は、すでにサイトであるいはSNSで発信しているのです。
★先述したように、校長をはじめ多くの教師、1人ひとりの生徒が発信します。それはおのずと世界につながります。この世界へつながるというのは、たんにグローバルな今だからではないのです。
★求められているのは、あらゆる断絶や分断、壁をどうやって乗り越えるかという言動の力の育成です。まずは、世界に発信する。そして、その想いがどこから生まれてくるのか語りつづけるわけです。その源は、聖書と国際と園芸ですが、それはこう言い換えられます。世界精神、世界コミュニケーション、世界の分断を超えた平和への希求。
★あれっ?最初の2つは分かるけれど、なぜ園芸が世界の分断を超えた平和への希求に置き換えられるのか?これは今回のパンデミックを世界同時的に経験した今だからこそ共有できることでもあります。
★今回のパンデミックで、私たちが気づいたことは、都市と農村の分断、生命と日常の分断、精神と生活の分断といった分断の危機をひしひしと感じたことです。
★この分断をなくすためには、都市と農村という社会と自然の分断を循環させることです。そのことについて、多くの都市政策論者や都市工学の方々が論じています。生命と日常生活の分断については、毎日のようにメディアが報道しています。従来の生活は生命の危機をもたらすわけです。実は、パンデミックが訪れる前から、そうだったのですが、私たちは気づきませんでした。
★私たちの日常生活は、実は生命という自然との融和に関しては異常な世界だったのかもしれません。このことにつては、医療従事者の方々や看護や支援をする方々の壮絶な苦労が意味することを、今一度私たちは日々考えさせられています。
★そして、その分断は、生活と精神の分断もきたしています。本来、生活は精神を豊かにする土台です。しかし、実はそうではなかったということが明らかになったのです。
★平和の希求への行動は、実は園芸という自然と人間と社会の循環を考えて実りを共有する「ぶどうの木」さながらのマインドがそこには宿る教育だったのです。
★平和を希求する者になるというのは、グレタさんのようにみんながなるということではありません。みんなちがってみんないいのです。ただ、その根源は、自然と精神と社会の循環を生み出す種をつくることです。生徒1人ひとりの種は、それぞれに違う花を咲かせ、また実を結び、永遠に循環して成長し続けます。
★循環は、閉じられたシステムでは浄化されません。他者とのつながりの中で相互に循環するでしょう。そうして生徒はネットワークを張り巡らし、循環を豊かに回転させていきます。恵泉で結んだ循環の実、ぶどうの木の種、あるいはカラシダネ(マスタード)は、青空に向かって葉を花を開きます。そして、また大地に戻り、自分だけではなく、多くの他者や自然のための滋養になり、再生を続けます。
★横浜国大に合格したOGの体験記がサイトにはありますが、まさにこのことを体現していることが了解できます。ぜひご覧ください。
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