ポストコロナのグローバル教育(01)大妻中野・佼成学園・文化学園大学杉並の新しい動き
★本日8月9日(日)、大妻中野中高・佼成学園中高・文大杉並中高グローバル三校による合同オンライン説明会が開催されました。大妻中野の教頭諸橋先生から、その模様をメールで教えて頂きました。
★いただいたデータをみながら、大きく変わったなと感じました。今までなら、時代の要請としてのグローバル教育のビジョンや海外大学にアプローチする方法について語られてきました。どちらかというと帰国生中心の説明会が多かったと思います。
★三校ともその先進的なグローバルコースを有しているし、実績も十分にでているのですが、その話よりも、今年小学校5,6年の英語の教科化元年に対応するわかりやすい説明が中心でした。
★三校ともグローバル教育とオンライン授業をニューノーマルな教育としているので、当然そうなるのでしょう。ついにこういう時代がやってきたわけです。グローバル教育やオンライン教育はもはや特別ではないのです。シリコンバレーのHTHやカリフォルニア州とワシントン州で15校のミドルスクール、ハイスクールを運営している「サミット・パブリック・スクール」とまではいかないにしても、日本の教育に中学で英検2級くらいを30%くらい取得し、高校卒業までには、50%が準一級くらいとってしまうグローバル教育が、今回の3校をはじめ増えているのです。
★もちろん、3か月以上の長期留学や多様な国や地域でのグローバル教育も盛んです。今はオンラインで行うしかないでしょうが、今後はハイブリッドグローバル教育が行き渡るでしょう。
★繰り返しますが、帰国生のみならず小学校5.6年で英語を学んできた子供たちのための環境です。
★とはいえ、全国の中高から見れば、このようなニューノーマルなグローバル教育の環境を備えている学校は10%くらいでしょう。今回参加した100名強の保護者は相当意識が高いと思います。
★さて、意識の高さでいえば、実はここは2通りになります。帰国生と小学校から英語を学んできてグローバル教育に関心が高い生徒グループと日本の従来のとは違う生徒1人ひとりの才能を重視する教育を探しているグループです。
★前者は、グローバル教育によって、たとえば、英検2級以上を取得して上智以上の大学にはいれればよいというグループです。後者はHTHやサミット・パブリック・スクールのようにPBL授業が必須で先進的で世界大学ランキングの高い大学にも自分のやりたいことを引っ提げて進んでいけるオールタナティブなグループです。
★3校は、それぞれそのハイレベルなオールタナティブなグローバル教育も行いつつ、グローバル教育によって進学のアドバンテージをあげるグループの両方に選択の道を拓いています。
★もしこのような学校がたくさん増えるとどうなるかというと、ようやく海外からも生徒が入学してくる本当の意味でのハイブリッドグローバル教育が広がるでしょう。「ハイブリッドグローバル教育」という表現は、腹痛が痛いと同じような表現ですが、今のところはそう言っておいた方がわかりやすいでしょう。
★今回3校は、このハイブリッドグローバル教育を実行していること、実行することを柔らかく静かにでも高らかに宣言したのでした。
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