ノートルダム女学院(06)「学習する組織」を創る。
★21日金曜夕刻、ノートルダム学院小学校の梅下先生とノートルダム女学院中高(以降両方を「ND」と表記)の霜田先生とZoom対話をしました。今後行うNDナレッジカフェのプログラムデザインやICTの道具立てなどがテーマでした。自由奔放なんだけれど、NDの持続可能な教育の質を生み出し続ける組織を創る対話です。
★NDの小学校の方はチームNEXTが動いていて、こちらのほうも来週Zoom対話を行っていく予定です。それから小中高大が連携するNDオンライン委員会も動き始めています。霜田先生と梅下先生は、お二人ともそのメンバーです。
★ですから、NDグループ全体で動いていく種づくりをしています。種ですから、まだだどうなるかわからないので、学内の仲間の先生方も息をのんで見守っていると思います。しかし、カトリック精神のカラシダネのたとえ話は極めて重要なのです。
★やがて、大きく成長し花開くのですから。ただ、少しだけ待つ必要があります。
★特に今回の創ろうとしているNDの学習する組織は、今回のパンデミックによってちょっと興味深いものです。オンライン授業を行ってきたので、Zoom、Googlemeetなどのテレビ会議システムやグーグルクラスルームなどのプラットフォームは先生方皆が使えます。
★ですから、学習する組織のプラットフォームをSNS上につくり、リアルな時空とサイバー時空の両方で行うハイブリッド型のナレッジカフェづくりになっています。すなわち、ハイブリッド型の学習する組織です。
★学習する組織の5つの柱は次の通りです。
1)ビジョンとかコンセプトの共有
2)チームワークベースの共感的コミュニケーションの生成
3)知性、感性、感情、脳神経系などを結び付けて考え行動するシステム思考の創出
4)自己マスタリー
5)メンタルモデルのシェアとチェンジ
★この中で、メンタルモデルのシェアとチェンジは、時が熟するのをまたなければならない大切な柱です。1)から4)までがうまくいくかどうかは、メンタルモデルのシェアとチェンジにかかっていますが、ここは信頼関係がまず大前提になります。
★教育を変えるのに、教育コンサルタント系に依頼する流れがきています。しかし、たいていこのメンタルモデルのシェアとチェンジをスルーするので、すぐにぽしゃります。エントロピー増大を迎えてしまうのです。
★持続可能にするには、メンタルモデルのシェアとチェンジですが、ここが最も難しいし時間がかかるところです。
★ここは、トップダウンは効き目がないのです。むしろ逆効果です。失敗するとサイレントキラーをたくさん生みだします。
★それゆえ、お二人は、参加メンバーがman for othersを発揮してモチベーションが内燃するプログラムデザインについてじっくり対話されていました。まずは、ワクワクだし、まずはやってみるだし、身体を動かしながら発想を生み出そうという動きを始めています。
★幸い、カトリック学校なので、想いと行いは一致するというマインドセットはできています。ハイブリッドPBLをやると思っていても、行動が伴わないとねというのがあるのです。ですから、こうしてZoom対話やハイブリッドイベントを行うのです。
★J.J.ルソーじゃないですが、講演よりもお祭りだというわけです。
★私がこうして先生方と活動している学校の数は、全国の高校の数の0.2%にすぎません。この共に創るプロジェクトは気が遠くなるような話なのかもしれません。しかし、一粒の種で森が生まれ、一滴の雨粒が大海を持続可能にしているのです。
★これがカラシダネの発想です。このカラシダネが、ハイブリッド時空でアーキテクチャーのコードに埋め込まれれれば、あっという間に拡散するでしょう。
★そして、今やこういう動きは多方面で生まれています。いずれ合流となり大海となり嵐を巻き起こすことになりましょう。
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