思考コードがつくる社会(02)A1が見る世界とC3が見る世界の大きさ
★昨日の高校生の「世界を幸福にするデザイン」についてプレゼンテーションをオンラインで視聴して、感じたことの1つに、世界を広く深く見ているということでした。参加した学校は、いずれもPBL型授業を行っており、思考コードやルーブリックでエンパワメントエバリュエーションを行っています。学習指導要領でいう学力三要素をカバーする「基準」を活用しています。
★ルーブリックというと評価表という意味が強すぎますので、やはり思考コードという表現をしましょう。思考コードは世界を生み出すシステムです。世界を見つめるシステムでもあり、新しいイメージを創出するシステム思考を拡大するエンジンでもあります。
★あるいは世界と存在をつなぐ媒介システムであるともいえましょう。
★思考コードは潜在的には、すべての人間が持ちえています。しかし、体験の中でそのコードを自ら発見することがなければ、A1のコードぐらいしか見つけられないまま大人になり死を迎えます。
★世界の一面をみて判断するので、そのシステム思考は誤謬確信に導いてしまうリスクがあります。リスクがあるというより、それに気づかずしたがってリスクを回避することができないのです。
★一方で、A1からC3まで思考コードを発掘すると、真理の確信に近づく思考のループを広げていくことができます。
★もちろん、思考コードの広さだけではなく質の向上は必要です。正しいと思ってもそうではないというのが世の常です。各コードの領域間の適切な循環を生み出していくには対話というリフレクション=モニタリングが必要なのは言うまでもありません。
★PBLとは、もちろん何かモノを創り出すことは重要ですが、そのモノの背景にある世界性を豊かにしていける思考コードの広がりと質の豊かさを対話しながら(共感的コミュニケーション)追究していく学びの共創を意味しています。
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