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2020年7月 7日 (火)

世界を変える女子校(03)横浜女学院 CLIL×デジタルシフトからさらなる進化へ

★横浜女学院は、いわゆる中学受験業界でも、その広報手腕や東大などの進学実績も出す進路指導力など評価が高い女子校の代表格です。私立学校の合同説明会のコミュニティづくりにもイニシアチブをとり貢献しています。

★しかし、同校の教育力や授業力の質の高さについてきちんと光があてられているかどうか?上記の駆動力に対する評価に比べればまだまだかもしれません。もったいない。というか、無意識のうちに業界では、そこに光をあてない抑圧が働いている可能性があります。それゆえ、私は中学受験市場と中学入試市場は分けています。混然一体となっているように見えますが、前者のホストは塾で、後者のホストは学校なのは明らかなのです。

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(写真は、同校サイトや首都圏模試センターの「おうちdeオンライン説明会」特設サイトにアップされている同校の動画などから)

★ともあれ、横浜女学院の授業、とくにCLILの授業(同校自身が動画で丁寧に説明しています)を中学受験業界きちんと理解すると、同校が位置する横浜の山の手の学校、つまり、フェリス女学院、横浜雙葉、横浜共立、横浜女学院の序列秩序を崩してしまいます。それは中学受験市場は望まないのですね。

★CLILは、英語4技能のみならず思考力も身についてしまう授業というか学習です。いわゆる英語の授業で探究まで行ってしまうもので、上智大学推奨の授業でもあります。ただ、日本の教育では、なぜか思考力という表現で終わってしまって、その思考力の段階を明示しないのです。

★CLILの思考力は<heigher-order thinking>という高次思考です。最近みんなが大好きな(?)国際バカロレア(IB)でも、この高次思考を目指すと明記していますよね。それなのに、ここをスルーするのは、日本の教育における思考力の段階が、CLILやIBのルーブリックに対照すると<lower-order thinking>という低次思考と訳されている段階にあるということが明らかになってしまうからです。

★この尺度を知ってしまうと、山の手の女子校で、高次思考をきちんとふだんの授業(探究活動や論文作成活動だけでなくです)で行っているのは横浜女学院だけということになってしまうのです。

★しかし、今回、世の中が、一斉休校下のオンライン授業の格差の体験を通して、横浜女学院がデジタルシフトからデジタルトランスフォーメンション(DX)に突入したことに気づくはずですから、受験業界がどう評価しようが、高次思考とDXのステージにある横浜女学院は高い評価を得ることになるでしょう。

★≪Z世代≫のライターやメディアの方々なら、そうするはずです。逆に言えば、横浜女学院の高次思考とDXのステージに移行している姿に気づかないとしたら、そのライターやメディアの方は、未来志向性は不足しているということです。未来なんて関係ないと言われるかもしれませんが。

★ともあれ、ICT関連企業にかかわっている方々やOECD/PISAを支援しているベネッセという巨大教育産業ならば、デジタル教育の進化のフレームについては、Ruben Puentedura博士のSAMRモデル(Substitution:置換、Augmentation:増強→Modification:修正、Redefinition:再定義DX)を活用するのが通例ですから、横浜女学院がSAというデジタルシフト段階からMRというDX(デジタルトランスフォーメーション)の段階に進化しているということに気づくはずです。

★来年の1月にダボス会議は、ザ・グレート・リセットについて議論します。そこへの準備が今年着々と進みますから、メディアもそこを追うでしょう。その中のコンテンツで教育も光を浴びます。しかも、女子の世紀ということは盛り込まないわけにはいきません。

★高次思考とDXのステージにシフトしている女子校が注目されないわけはありません。

★もしされなければ、日本の教育は変わらないどころか、終末を迎えるでしょう。そうならないために、平間校長がエヴァンゲリストとしての視点で毎日校長ブログを書き、横浜女学院の教育共同体を運営しているのです。

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