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2020年7月19日 (日)

ポストコロナ時代の教育(07)和洋九段女子のPBL 豊かな質感と新しい世界へのイノベーション②

★本多先生のハイブリッドPBL授業のプレゼンの後、7つの視点でアナリーゼを行ってきました。全体から細部へと入っていき、チェックアウトでは、全体感を取り戻します。

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★最初は、ブルームのタキソノミーを4つの象限にわけてアレンジした座標を使います。本多先生の授業では、生徒はどの象限で学ぶのか対話します。

★この対話のとっかかりは、問いのデザインです。本多先生は3つの問いを生徒と考えていきます。

第1段階:生徒自身の価値意識の立場を明快にする問い。
第2段階:他者の立場で考える問い。
第3段階:自分の主張をつくり世界のだれにメッセージとして届けるのか世界的視野を広げる問い。

★ここには、なかなか自分の立場を明快にできないジレンマを見出す思考、他者と自分あるいは他者同士の争点を明快にする思考、自分の考えが世界とどのようにつながるかという思考が、それぞれ発動する仕掛けになっています。

★それぞれの段階で「個人ブレスト→グループブレスト→全体シェア」というワークショップ型プロセスを埋め込みます。

★特にグループブレストは、リアルなグループワークとオンライン上でのブレイクアウトルームでのディスカッションとでは質が違うという話にもなりましたが、この対話は今後の重要なヒントになります。

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★このブレストの流れがしっかり実践されているために、ピアソンとギャラガーが提示したGRRモデルによって分析した生徒が自ら学びを引き受ける時間はかなり多くなっていました。これもハイブリッドPBL授業のステージを決める大切な構成要素です。

★こうした分析がメンバーの対話でなされていったわけですが、いろいろなアイデアもそこで生まれます。

★数学科の石原先生からは、価値観を明快にするとき、基準軸をつくって統計をとりながら決めるという方法は、数学で学ぶから、その適用を考えてみてはどうかとか、数学的には囚人のゲームの理論をジレンマ問題を考えるベースにもでき、今回のパンデミックのジレンマ問題にも同様に適用できるという社会科と数学科のスクランブルが起きたりしました。

★2つ目の視点は、ハイブリッドPBL授業が生徒の能力の発達段階に応じてステージがどのくらいなのか考えていきます。今回の本多先生のPBLはステージ5.0でした。高校生のコンピテンシーやスキルの成長ぶりは相当なもので、そこを鍛えるには、ステージ5.0のPBLの授業が必要だということになるわけです。

★3つ目以降は、詳細分析視点です。全部やり切ると相当な時間になります。今回はやり切りましたから、全体で3時間かかりました。先生方のパワフルな研究への情熱に感動しました。

★座標軸に、どの学びのコンピテンシーがどの象限で作動しているか対話していったり、リアルな空間における座標とサイバー上の座標の各象限には、どんなアクティビティが配置されたのか対話していったりしました。

★本多先生のハイブリッドPBLの授業の特徴がリアルな座標とサイバー座標に配置されるアクティビティの違いから、リアルとサイバーの使い分けをしていることもあぶりだされました。

★リアルなPBLとサイバーPBLのメリット・デメリットを整理して、両方で相乗効果が出るように計算されたデザインになっていたことに参加者はひとしきり感銘を受けていました。

★まさに本多先生の珠玉のハイブリッドPBLを堪能したのでした。

★そして、この長時間にわたるアナリーゼは、チェックアウトの段階で水野先生の「生徒の学びが直観→思考→判断→創造の学びの竜巻に開かれていくいくつかの授業アイデアが浮かんだ!」という言葉に象徴されるように、全体感をシェアして終えたのでした。

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