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2020年7月21日 (火)

ポストコロナ時代の教育(11)内田真哉先生に学ぶ 就学前の学びますます重要。

内田真哉先生のfacebookをみて、みずき野幼稚園で「レゴを使って表現するゾウ!」プログラムを実施しているのを知りました。さっそく同幼稚園のサイトを見て驚愕。内田先生がファシリテーターしているではないですか!子供たちが真剣にレゴで作品を創っています。

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(左の写真は、みずき野幼稚園から。右の2つの写真は昨年聖学院で行ったセミナーのシーン)

★そうでした。内田先生は聖学院からみずき野幼稚園に移籍されたのでした。4月からリアル聖学院に行っていないものだから、私の中で切り替えができていなかったのです。内田先生は聖学院にいるものとすっかり思い込んでいたのでした。

★しかし、いよいよ内田先生は<世界の創り直し>を始めたのだなあと思うとワクワクしてきました。

★というのも、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授の本がベストセラーになって以来、就学前の非認知能力教育が脚光を浴びているのは周知の事実ですが、それが世界を創り変える事態だということはまだあまり気づかれていません。だから、内田先生がそれをやるのです。

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★内田先生のものの見方・考え方と私のは、接点も多く、ときどきセミナーや研修をいっしょにやらせていただきました。U理論、MI、EQなどを内田先生はレゴ®シリアスプレイ®で結びつけていく達人です。

★私は、レゴをそこまでの域で使うことはありませんが、U理論、MI、EQをニューリベラルアーツ手法に持っていけないかとチャレンジしています。

★そんなスクランブル交差点で内田先生と出会っているのですが、そこに就学前の教育をどう結びつけるか私の中で大きな課題になっていました。そういう総合学園とかかわってきていたからです。特にコロナ禍にあって、就学前の子供たちの教育は家庭の中でどうやったらよいのか周りの友人たちと議論になってもいました。

★そうしたら、内田先生がご自身の幼稚園で実践されているではないですか!

★レゴが就学前の子供たちと、前職の中高の生徒をつないでいるのです。

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★就学前の生徒は、数学や国語、理科、英語という教科学習はしません。しかし、間違いなく学んでいる姿、しかもフロー状態(没入し世界を生成している)のシーンが写真には写っているのです。そして、中高生も教科学習はしているのですが、レゴを使う時教科横断型、あるいは多様な教科の枠をはみ出して、フロー状態で学んでいるのです。

★このフロー状態になっている学びこそ「非認知的能力」の現われなのかもしれません。

★ハイスコープカリキュラムという就学前教育があります。2000年に労働経済学の計量経済学的な分析を精緻化したことでノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が論文の中で紹介したことによって有名になりました。その論文では、就学前にIQよりも非認知的能力を育てたほうが、子供たちの将来のバリューが高くなり、高収入の仕事に就くことによって、州や国に収める税金が増えることをデータで証明したといわれています。

★これによりオバマ大統領が、幼児教育に力を入れることの正当性を支持したとも。その論文の中で、1962年から行われたペリー就学前教育研究の追跡データを紹介しているのですが、そのときの研究のメンバーの一人がデビッド・ワイカート博士で、彼が米国ハイスコープ研究財団を設立しました。この財団の幼児教育はピアジェという構成主義的学習観の系譜に属し、21世紀型教育のルーツとも共通する部分も多いといわれてもいます。

★構成主義は、PBL型授業のベースでもありますが、こうしてみると、PBL型授業のルーツは、内田先生が行う就学前教育にあることになります。

★今まで長い間講義型授業を続けてきた中高で、生徒が自らプロジェクトを立て、多様なネットワークをつないで、協働して社会貢献できる能力を拡大していく能力を身につけるPBL授業に転換するのは厄介なことでした。

★それが、就学前からそのルーツにつながっている生徒が小中高と進んでいったらどうなるでしょう。さすがに認知能力ばかり伝授する授業は続けられなくなるでしょう。

★社会はいろいろ複雑なそう簡単にどうにかなるわけではたしかにありません。しかし、個人の才能の時代であることは確かです。国や組織が変わる前に、1人ひとりが変わってしまえば、あとはどうなるか予想することは難しくはありません。

★そもそも今までの教育は、これまでの国や組織を強化あるいは補完するための知識や労働力の再生産教育でした。改革する力があるはずがありません。

★しかし、これからは個人の才能ファーストの時代です。この才能は、革新的な教育を遂行する中高ででももちろん開花するのですが、就学前という教科の縛りがない学びの拠点でこそ始めるのが速いでしょう。

★内田先生のことですから縦横無尽にネットワークを張り巡らし、多くの方々を巻き込んで、非認知能力が育つ環境づくりをしていくでしょう。

★この営みが、子供たちが18歳になったとき、世界を創り直すエージェンシーとなることにつながります。あと15年かあ。私は80歳近くになっているはずですが、その世界の変容ぶりを見ることができないかもしれません。しかし、すべては、いまここで生まれていますから、妄想を膨張させることはできます。

★聖学院の生徒は、すでに高校生市民として社会インパクトを生んでいます。ある意味内田先生の弟子たちです。今後どうなっていくのでしょう。<世界の創り直し>の竜巻が大きくなるのが楽しみです。

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