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2020年7月28日 (火)

新しいコミュニティの誕生(01)一つのリアルなコミュニティではなく多様なコミュニティがオンライン上で対話するコミュニティ

★昨年の末から不思議な出会いが不思議な経験を広げています。その出会いも、今日の不思議な経験もデジタル上で起きています。しかし、デジタル上で出遭うには、すでにコンセプトやアイデアや感情の共鳴音がリアルな世界ですでに響き合っていたという感じなのです。共意識は先行的に存在していたということでしょうか。

★中学入試に興味がありつつも、日本の教育システムの息苦しさを、自分の子供のためになんとかしようと仕事や活動をしている母親とのZoom対話でした。仕事と活動と言っても、いずれも教育や社会構造を変えようという行為なのです。出会った方々は、母であり、革新的な市民だったのです。

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(この写真の背景に対話した方々の写真がありますが、そのみなさんの精神性は、モモやダライ・ラマ、内村鑑三、マザーテレサと共鳴する音を奏でるものでした。私も1981年にマザーにカテドラルでお会いしています。モモは1989年年以降ミヒャエルエンデのネバ―エンディングストリーが邦訳されてしばらく中学入試で注目されていた時期に読んで、これだと思いました。内村鑑三は2006年教育基本法改正のときに、麻布の前校長氷上先生と≪私学の系譜≫を語る時に再読しました。2013年21世紀型教育機構が本格始動した当時、機構の加盟校である八雲学園を訪れたダライラマ法王の取材に行きました。いずれも、今の私に影響を与えた精神でもあります。)

★革新的な母であり市民が議論する問いは、実に広い視野、深い洞察が必要なものばかりでした。たとえば、新しい未来を創る学校とはどのくらいあるのか?そのような学校の教育とは何か?自治体を巻き込んで新しいシステムを提言し実現するにはいかにしたら可能か?国に失望し、海外を拠点に新しい学びの共同体をつくっているが、どう拡散していくか?人から与えられた基準ではなく、子供が自分の基準を自分で創っていくにはどうしたらよいか?子供たちの未来を創ろうとする行為をサポートするシステムは可能なのか?

★私は権利の闘争を仕掛けている頼もしい母親であり市民ですねと表現しましたが、それは共感的コミュニケーションを大切にしている私たちにとっては共創的なアクションなのだと置き換えられました。極めて高い意識をもった母であり革新的市民なのですが、私たちのような考え方をもつ保護者はたくさんいるというのです。

★それぞれが、なんらかのコミュニティや団体で活躍したり新しい拠点づくりをしています。ある意味多様なコミュニティがパラレルに存在しながら、共鳴共感共振する自律分散協働系のコミュニティがオンライン上で対話しているといった感じです。

★1つのコミュニティにみんが所属するのではなく、それぞれのコミュニティで活動しながらオンラインコミュニティで対話する。新しいコミュニティの誕生なのかもしれません。主宰者はKさんですから、Kコミュニティと呼んでおきましょうか。

★Kコミュニティのみなさんは、自らの子供のために今の状況が適切なのかどうか、つまり、正当性・信頼性・妥当性を評価し、決してこれでいいわけではないと認識し、正当で信頼できる妥当な学校を探そうとしています。そして、そのためにこのようなコミュニティ対話をすることで、自分の子供のための教育を探すだけではなく、社会全体に目を向けています。

★眺めているだけではなく、それぞれの流儀で、意識をカタチにするスキルを駆使し、U理論やNVC理論、EQ理論などをそれぞれのパラレルなスモールコスモス生成に適用しています。

★未来の学校はどうやら、大学入試改革のためなどという制度上の大義名分に沿ううものではなく、このような母であり革新的な市民である心性を引き受ける教育を実践する役割を担っているということでしょう。子供たちの未来で困難に立ち向かう果敢な姿を想像すれば、私たちがそのくらいの責任を引き受けるのは当然のことでしょう。

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