ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(34)新しい生徒< E-Student>出現
★6月30日(火)、<Y Day>。「一般社団法人Sustainable Game」の代表理事山口由人さんのオンライン誕生会。ふだんYujinさんと呼ばれているし呼んでいます。幅広い多様なネットワークがサイバー上に集まりました。対話あり、音楽あり、グラフィックスクライビングあり、そしておもてなし満載の超カッコイイ誕生会でした。お招きいただき、ありがとうございました。
★スピーカーは、Yujinさんはじめみな今でいう起業家。Yujinさんは中学生起業家だし、スピーカーの皆さんも同じよう若い時期から起業。領域はそれぞれ別だけれど、社会課題の解決を通して世界を変えたいという点で共通。しかし、学校の探究活動と決定的に違うことは、ビジネスになっているということです。
★Yujinさんが、なにゆえに起業家精神を発揮し、現在に至るのかは、様々なメディアで取り上げられています。つい最近もソトコトで<若い世代の目線でアクションを起こす、『Sustainable Game』。>という記事で紹介されています。まだYujinさんのことを知らない方は、ぜひご覧ください。
★とにかく驚愕なのは、目の付け所が、社会課題と向き合いながら仕事は仕事というパラレル活動ではなくて、社会課題を解決するプロセスが即プロダクトになる。それゆえビジネスになるというチャレンジなのです。
【図1】
★これは、今までのように、【図1】の近代民主主義/資本主義社会である世界Aにだけいたのでは、成し遂げられません。Aが分断してきた自然の世界Nと、近代民主主義/資本主義をデジタル化して欲望資本主義になった世界Dを、全部くっつけて、作り直す以外に成就しないでしょう。
★したがって、Yujinさんと仲間のアントレの方々は、世界Cと世界Bにも軸足があって、世界A、世界N、世界Bを越境してつなぐポジショニングにいます。
★そして、世界A、N、Dの分断をくっつけて循環させようとしています。もちろん、困難を極めます。越境はそう簡単にうまくいきません。でも、そうせざるを得ない、行動せざるを得ないほど、心突き動かされる体験や覚醒体験をしているからこそ挑戦するわけです。
★だから、Y Dayは、それぞれの多角的な角度から対話してワクワクしていたし刺激的な様子でしたが、対話は徐々に深まり、社会課題解決ゲーム=ビジネス=未知なる世界Xを創り出すというのは、そう簡単ではないのだという淵源のところまでいきついていました。
★学習指導要領の枠内の学びをしている生徒。そして世界Cも世界Bもない閉じられた世界Aで偏差値ゲームをして勝ち組負け組の格差社会に苦悩している生徒とは違い、たしかに新しい生徒なのです。英語もデジタルもアントレも融合したハイブリッドな<E-Student>の出現です。
★Yujinさんは、しかしシェアをしないコメントをタイムラインに載せていたことがあります。探したけれどっ見当たらなかったので、時間限定だったのかもしれません。
★それは、世界A、B、Cの枠内に収まりけれない大きな世界へ今すぐに飛び立ちたいけれどできない、いつかは引き受けたいというもどかしいコンパッション・コメントでした。
★それが何を意味するのか、そしてその結果未知なる世界Xがどのように変容するのか。そこはYujinさんしかわからないでしょう。私は、偶然にもこの出会いに立ち会っているのですが、ただただ見ているだけです。どこかでつながればいいのにと思いつつ、そのタイミングを待つことにします。古い人と新しい人が、化学反応を生みだす活性化エネルギーは膨大だからです。歴史の戯れに身を任せることにします。
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