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2020年7月17日 (金)

世界を変える女子校(05)恵泉女学園生活は、新しい時代の都市の有力なモデル。

★女子校の中で、恵泉ほどユートピア都市としての性格を持っているところはありません。今回のパンデミックで、恵泉という学校生活は、本当に大切な理想的な世界が広がっていると感じざるをえません。

Kanwa

(写真は同校サイトから)

★論より証拠、同校のサイトの「感話」のページにはいってみてください。そこではこう説明されています。

<恵泉教育の特徴のひとつに「感話」があります。日頃感じたり考えたりしたことをまとめたもので、礼拝のときに年に3回他の生徒の前で述べます。1年生のときは原稿用紙で3枚から4枚、6年生になると7枚から8枚を書く生徒もいます。感話を書くということは、自己を見つめ、考える作業にほかなりません。従って、それは時に真剣な告白となって聞く者の心を揺さぶります。何を述べても受け容れられるという恵泉の環境があってこそ、はじめて成り立つものなのです。理想とする生き方、友人とのトラブル、留学から学んだこと、哲学や芸術について……多感な時期に感話を書き、また聞き続けることで、誠実に人生に向き合うことを学びます。>

★エッ!礼拝って聖職者の話を傾聴して祈っているだけではないの?と思う方もいるでしょう。いいえ、違います。自己を見つめ、自分の想いや考えを語る場でもあるのです。もちろん、好き勝手なことを語ることはできません。できないというより、聖書と英語と園芸を通して、ユートピアコミュティを生み出す知とスキルを学ぶ学園のメンバーとしての佇まいを生徒は表現します。

★最近の感話の中で、ある生徒は「自由について」というエッセイを1,500字くらいで書きあげて語っています。最後フレーズにはこうあります。

 <憲法にもある、言論に自由、表現の自由を間違った使い方をして、いじめや自殺がいまだに絶えることなく続いています。この出来事を通して私は「自由」は誰からも指定されない代償に人に流されてではなく自分でよく考え、人を傷つけるためではなく、みんなのために、みんなの利益になるように使わなければならないと思いました。>

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(写真は同校サイトから)

★「この出来事」とは、自身も見舞われているパンデミックによって流されるフェイクニュースがもたらす悲惨な事件のことです。パンデミックとインフォデミックの二重苦と自由の関係について考え抜いて書いたエッセイですね。

★この思考力と表現力と自由の倫理観については、同校が実践し続けている言語と聖書と園芸という三位一体の教育の結実です。もちろん、その伝統は、時代に応じて革新的なツールも使います。今回もオンディマンドと会議システム、プラットフォームを巧みに組み合わせた最高のオンライン授業を実施しました。

★この言語と聖書と園芸は、もちろんロゴスとイエスと神の国が背景にあります。

★そして、未来には共感とコンパッションとユートピア都市が前面にでてきます。

★パンデミックとインフォデミックを超えるには、相互に信頼できるコミュニケーションと世界の痛みを引き受ける自由と自律した生活ができる場が必要です。人間の生活には、ソーシャルとエモーショナルとフィジカルの重要性が顕在化したのが、今回のパンデミックがもたらした社会的影響でした。これに対応できる新しい都市。それが本当のお意味でニューノーマルな生活です。どうしたらよいのでしょう?

★それは創設者河井道と共に、彼女も探し求めたマイ・ランターンの光に導かれることでしょう。

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