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2020年7月 4日 (土)

2021年の入試(40)和洋九段 沸々と活性化エネルギーが生まれている

★今、和洋九段女子には<沸々と>活性化エネルギーが湧き出ています。おそらくそれは、国連や大学、自治体、農村、SDGs、企業、海外姉妹校、21世紀型教育機構など多くの組織やコミュニティと結びついてエネルギが集まってきているからでしょう。

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(写真は同校サイトから。国連女性機関のロゴは国連広報センターから。)

★そして、授業や教育活動の基本ベースがPBLなので、そのような多様なつながりがその授業や教育活動に注ぎこまれる開放系循環システムができあがっています。

★たとえば、同校サイトには、7月3日に、中込校長先生が理数探究基礎の授業を行っている記事が載っています。PBLが土台になっていることもあり、化学反応が10秒で起こる実験を設定しようというもので、生徒がチームで反応の条件設定の仮説を立てて実証実験しながら試行錯誤の検証をしていくというものだと推察されます。

★このサイトの情報には、中込先生が化学の教科書や理数探究基礎の編集陣の1人でありPBL推進者であり実践者である校長先生であるという情報がつながっています。

★どういうことかというと、今回中込先生は、新学習指導要領の教科書を編集・執筆しているわけです。すると、従来のような予定調和のモデル実験の追認で終わるような内容は載せないという大前提があります。

★極端な話どんな反応が起こるかわからない実験をしていくのがメインになります。そうはいっても、安心安全の枠組みは大事です。ここまで話せば想像がつくでしょう。編集過程は大荒れに荒れるのです。そこでどうやって合意形成に持ち込むか。これがPBLの醍醐味です。

★また、校長というのは、理事会の理事でもあります。理事会は学校経営の最高意思決定機関です。こう話すともうおわかりでしょう。心理的ストレスが想像を絶するほど高いだろうと。しかし、それは、中込先生にとっては活性化エネルギーに転換し、適性均衡の化学反応が起こればよいわけです。効果と反応の時間の熱効率計算をすればよいのです。

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(2020年2月16日、同校で行われた新中学入試セミナーで)

★もちろん、それは中込先生が校長に就任して以来、試行錯誤して合意形成化学反応組織論を構築してきたのでしょう。

★かくして、中込先生の理数探究基礎の授業は、化学の基本原理の試行錯誤による習得と同時にその原理の化学反応組織への適用を行っているのです。その効果がてき面に現れているケースは、SDGsスゴロクチームのような活動や農村活性化プロジェクトなどです。

★先述したように、この両活動には、国連、企業、団体、大学、自治体など多くのコミュニティが結合しています。

★すなわち、1時間のPBL型授業の背景にはこのような開放系循環システム、言い換えれば、学びの生態系がでできているのです。

★そして、この和洋九段女子のPBL型授業や教育活動が国連と結びつくことによって、同校の価値が凄まじいものになります。

★というのも、中込先生のコロナ禍で行われたニューノーマルな理数探究基礎が行われた日は、国連女性機関(UN WOMEN)の10歳の誕生日を迎えた翌日だったのです。世界フォーラムの「ジェンダー指数2020」によると日本は先進諸国の中で121位です。そんな中で、中込先生と生徒は果敢に女性の活用の時代を開く分厚い学びを行っていたのです。

★今回このパンデミックは悲惨な状況を展開していますが、各国の女性リーダーの意思決定と組織運営の卓越していることが度々ニュースで話題になっています。科学的データをきちんと活用した政策決定をしていると。新型コロナウィルス感染は、ある意味化学反応としてとらえることもできます。その反応の仕組みを明らかにして防止しようと医療従事者である科学者が日夜奮闘しています。そのとき、反応のための活性化エネルギ(たぶんそれで熱がでるのでしょう)とその時間推移などの条件をあてはめながら、データも収集して実験しているシーンもときどき報道されます。

★まさに中込先生の理数探究基礎のPBL授業はそこに適用されていくわけです。

★世界の科学者の女性の占める割合は、男性よりも多い国がたくさんありますが、日本はまだまだですね。和洋九段女子の生徒にはその希望がみえています。

★また、アフターコロナは、テレワークの経験によって過疎化から「開疎化」へシフトすると言われています。すでに和洋九段女子は農村活性化を自治体と大学の先生方とコラボして、提案するプロジェクトを行っていますが、今回のオンライン授業がそれをさらに活性化する可能性も大です。

★特に今年からはアントレプレナープロジェクト(起業家精神養成を目的とするようです)も実施する予定のようです。農村活性化プロジェクトとのシナジー効果も生まれるし、「開疎化」のウネリにもつながっていくでしょう。

★日本のジェンダー指数の低さは経済領域と政治領域で顕著ですが、アントレプレナーの活動は経済領域や「開疎化」という政策決定活動にも結び付きます。

★SDGsスゴロクチームなども両領域で活躍するグローバルリーダーや地球市民をたくさん輩出する可能性大です。

★和洋九段女子が今春から人気が上昇しているのは、「PBL→多様な外部コミュニティとのつながり→世界問題を解決する社会活動に直結→問題解決の言語や思考やテクノロジーの実装→未来を創る様々なリーダーとしてのキャリアデザインが描ける」という学びの生態系のシステムが可視化されてきたからでしょう。

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