« ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(32)新しい教師の出現<モチベーションとマインドセットとデータ分析スキル、そして何はなくても「思考コード」> | トップページ | ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(34)新しい生徒< E-Student>出現 »

2020年7月 5日 (日)

ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(33)新しい<ナチュラル市民>の出現 COVID-19から学ぶコト

昨日(7月5日)、NHKスペシャル 「タモリ×山中伸弥『人体 VS ウイルス』~驚異の免疫ネットワーク~」を見ました。シリーズ物でまだまだ続くようですが、とにかく新型コロナウイルスの謎に徹底的に迫っていました。40億年もの生命の歴史の中で、人類は、パンデミックをはじめ新たなウィルスと出会うたびに免疫システムを強化してきた。にもかかわらず新型コロナウィルスの戦略は、そのシステムを突き破って来たわけですが、山中教授は、ラグビーでいえばまだハーフタイム、前半はやられっぱなしでしたが、後半戦は巻き返せると語っていました。もっとも、隠し球があるかもしれないがとも。

Photo_20200705035901

(国連広報センターのサイトにはいるとこのアンケートページがでてきます。)

★緊急事態宣言解除になり、第2波の兆しもある中で、私たちが振り返るのに役に立つ番組だなあと感じました。

1)私たちの人体や健康について改めて知ることができる。

2)免疫システムは、インターネットや組織のシステムにもメタファーとして別角度から考えるきっかけになる。

3)SDGsに集約される以上の問題について想いを巡らし、その解決策に挑戦する具体的な方法を学ぶコトができる。

4)医療関係の仕事の全体が、個人の健康問題だけではなく、他分野の専門領域との関連も含めて世界全体の広がりであることを再認識できる。

5)自然と社会と精神のつながりを人類史始まって以来初めて世界規模で市民が認識しているという事実の存在を知ることができる。

★とくに、5)が大事です。この新しい市民は、1)から4)まで認識し、問題を発見し、解決しようと意思決定している市民です。市民の歴史始まって以来の話だからです。

★市民は、社会が誕生するや生まれていますが、その歴史は、自然克服史です。その克服の過程で、支配被支配の覇権争奪戦が繰り返され、それは今も続いています。化石燃料を巡る覇権競争が、すべての分断の元であり、その解決策として協力ゲームをせざるを得ないという攻防戦です。

★しかしながら、今回の番組でタモリさんは、「奴らから学べる」コトもあるのではないかと問いを投げかけ、それがテーマになっているわけです。山中教授が、すでに人類はウィルスの戦略を学んで人体の中に取り入れている。受精のシステムはウイルスの戦略ですよと。

★二人の対話(もちろん台本があるのですからNHKの編集戦略です)を聞いていて、新型コロナウイルスから学ぶべきことは、今までのパンデミックとはやはりパラダイムが違うのだと直感しました。

★私たちは、生物圏という自然の有するエンジンに依存しているにもかかわらず、生物圏の限界を突き破ってきました。人類が自然に対してはウイルス?だったのかもしれません。しかし、今度は生物圏がその人類圏に対ししかけてきた。それで、生物圏と人間圏の壮大な協力ゲームを行わなければならないと世界規模で市民が気づいたわけです。

★古代から中世にかけての都市市民の活動は生物圏のエンジンを利用し、利用した分返さないと生物圏から逆襲があった。そのたびに克服し、結果生物圏をぶち破ることになってしまった。その際、市民は奴隷をはじめとして犠牲者を必ずつくってきた。それが階級差となって、社会市民は革命を起こし、人権をぶちたててきた。しかし、生物圏のエンジンは相も変わらず活用、いや濫用してきた。

★パンデミックは繰り返します。生物圏はことあるたびに逆襲してきました。そして社会市民は克服しますが、そのたびに格差社会を思い知り、社会組織を変更してきました。

★閉鎖的な組織から開放系になります。グローバル市民の誕生ですが、その開放系も人間圏での話です。しかし、今回は気候変動の戦略とパンデミック戦略の両方で生物圏は逆襲してきましたから、グローバル市民はいよいよ生物圏と人間圏の協力ゲームをしていかざるを得ないと気づいたわけです。すでに生物圏による気候変動の戦略によってグローバル市民は気づき始めていたのですが、まだまだ他人事でした。

★しかし、今回のパンデミック戦略は、人間圏のグローバル組織を利用する戦略でしたから、世界規模で差別なく襲いかかってきました。もはや他人事ではありません。生物圏と人間圏の協力ゲームはいかにしたら可能か?人間圏の枠を越境して生物圏のことも考える新しい市民が誕生しました。近代社会は啓蒙思想が自然状態と決別して社会状態の組織化にまい進してきたことから始まったわけですが、その自然法思想のもともと持っている自然状態と社会状態のジレンマを解決する時代がやってきたのかもしれません。

C_20200705044901

(グーグルフォームと同様、アンケートに回答するとデータに瞬時に反映します。)

★さて、そんなことをさらに具体的に世界規模に考えるわかりやすいそれでいて深い議論ができるマテリアルが国連広報センターのサイトにあります。同サイトにはいるや、上記写真のページが出てきます。1分間でポストコロナについて考えることができるアンケートです。

★すでに多くの生徒がオンライン授業で経験しているグーグルフォームのアンケートと同じシステムです。アンケートに回答して送信ボタンを押すと、すぐに結果がデータとして反映します。自分の考えと世界の人々の考えを比較して、さて自分はどうすべきか考えられるわけです。

★そのアンケート項目や結果を見れば明らかですが、世界市民は、自分の健康、ダメージを受けている同胞を救いたいというコンパッション、気象変動の安定化への希求を有しているコトが明快に浮かび上がってきます。

★アンケートに回答する私たちは、さりげなくすでにグローバル市民です。そして、アンケートの項目をみて考えることによって、ナチュラル市民として思索し始めている段取りになっています。グローバル市民からナチュラル市民へ、自然人から自然市民へなどの国連のアンケート戦略はさすがですね。鵜呑みにはもちろんできませんが。

★学校再開後も、リアルな授業の中にオンライン授業の成果は盛り込まれていきます。ハイブリッド授業になっていきます。GIGA構想など1人1台のデバイスを持ち込む授業になっていくことが前提ですから、この国連広報センターのアンケートをマテリアルとしてハイブリッド授業として社会科や探究で行うことができるでしょう。

★そして感じるはずです。回答するときは、日本語でよいのですが、データ分析には英語が必要です。かくして、英語×PBL×ICTはナチュラル市民誕生の学びの基礎ツールだというコトになります。あっ、それから大事なことはこの学びの基礎ツールを使って深く考えるコトです。同時に魅せる表現をするコトが大事なのだというコトです。

★もっとも、この学びの基礎ツールを使えば、自然と深く考え、魅せる表現ができるようになるのですが。ドメスティックなお話ですが、脱偏差値はもうすぐそこです。

|

« ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(32)新しい教師の出現<モチベーションとマインドセットとデータ分析スキル、そして何はなくても「思考コード」> | トップページ | ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(34)新しい生徒< E-Student>出現 »

創造的才能」カテゴリの記事