ポスト・コロナショック時代の私立学校(121)ノートルダム女学院 分散登校 パラレルPBL授業が始まる
★4時間目は、山川先生が担任をしている中2のクラスのLHRでした。2時間目に三井先生がオンラインPBL授業を行っていた講堂で行われました。山川先生は宗教科主任で、中高6年間の宗教の授業を受け持っています。カトリックの学校で、聖書訓詁学をやらない斬新なPBLを行います。生徒の身近な生活に見え隠れする根源的な人間存在の問題を、哲学や歴史、経済社会、人間生活など多角的な視点でアプローチします。対話や議論、メディアミックスの創意工夫がなされた深く人間を探究する学びが展開します。
★深い人間探究。まさに今回の新型コロナウィルスのパンデミックは、人間存在のジレンマ問題に直面する事態でした。自分で考え、友人と協力しなければ外出自粛の毎日を過ごすのは厄介だったでしょう。
★この体験を大事にしたいというのが山川先生の想いだと思います。他者や自然や社会とかかわる深い人間存在の問題を知るには、自ら動く必要があるからです。しかし、今回のようにショックに直面しなければ、ふだんは考えないという受動的な構えではどうしようもありません。
(マニトバ大学の教育学部のサイトから)
★上記の図は、ピアソンらのGRR理論の有名な図です。カナダやアメリカの教育で広く使われている考え方です。ヴィゴツキーの最近接発達領域をプラグマティックに発展させたともいわれています。
★この図にあるように、中1の頃から、山川先生は哲学対話などを実施し、自ら考え判断し対話や議論ができるように、徐々に教えることを手放し、生徒が自ら学びを引き受けるように学びのマインドセットをしてきました。
★いよいよ中2になって、2カ月が過ぎてしまいましたが、クラスの目標の合意形成を生徒自身に全て任せました。
★ノー3密空間をどう作るか、合意形成をどう作っていくかなど。とはいえ、山川先生はさりげなくヘルプはしていました。
★驚いたことに、グループごとに目標を決め、最終的には投票をグーグルフォームのアンケートシステムで行うというところでした。これは、オンライン授業で身につけた成果の1つですが、リアルな授業の中に、オンラインで行ってきたスキルをパラレルに行うという新しい日常の授業が成立したわけです。
★第2波第3波に備えて、オンライン授業の様々なスキルや成果を継続するという意味も大切ですが、このような同じ時間の中でリモート授業がパラレルに行われるというのは、授業の在り方そのものを大きく変えていくことでしょう。
★山川先生は根源的な存在問題を追究しつつ、オンラインスキルの名手でもあります。20代の気鋭の若手教師です。デジタルネイティブという≪Z世代≫の旗手でもありましょう。
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