« ポスト・コロナショック時代の私立学校(123)和洋九段女子 良質のハイブリッドPBL授業が始まる② | トップページ | ポスト・コロナショック時代の私立学校(124)ノートルダム女学院の新しい日常 »

2020年6月 8日 (月)

ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(27)「学ぶ」から「創る」へ みんなWorld Makers!♪

★この3カ月間、オンライン学習とはどんなことができる学びなのか、実践されている先生方とZoom対話をしてきました。そして、今、分散登校になって、リアルな授業にオンライン学習の成果をどのようにパラレルに活用できるかZoom対話が続いています。私自身リアルな場にもいるし、オンラインの場にもいるようになりました。パンデミックに直面して、PBL授業の脱構築という未知の体験に臨んでいるのだと思います。

Wms

★そして、感じることは、対話している先生方も生徒も保護者も、ワクワクしている様子なのは、どうやら学んでいるというより、創っているという感覚なのだなあと。

★学習者中心主義は、学びの楽しさと責任を生徒が全面的に引き受ける環境を創るということですが、学びを全面的に引き受けるとは、実は最終的には自分の世界を創ることであり、その内的な世界が、社会や自然と人類の精神の循環を創る<世界>とシンクロし、つまり共感し、自分の世界も地球の世界も良き相乗効果を生み出すことでしょう。そのときマインドフルネスだし、well-beingでしょう。

★私自身は、まだまだ修行の道をやっとはじめたばかりという感じなので、Zoomはもっぱら茶室サイズの対話です。お茶会の亭主を私がつとめるときは、勉強させてください教えてくださいだけの方は招待しません。仕事としての研修と知の茶室は区別しています。

★ですが、私の研修では、やはり勉強させてくださいという方はいないですね。もともとそういう研修は引き受けないということもあるのですが。

★それはさておき、どういう方と知の茶会を開いたり、研修を行うかというと、以前は一緒に学ぼうという方と対話していると思っていました。しかし、Zoomで平気で2時間、3時間行う方々は、フロー状態になっています。

★これは、たしかに学び合っているのだけれど、そこが主軸ではなく、メインは互いに世界を創っているのだと感じるようになったのです。

★そう、世界を創っているのです。もちろん、世界といっても、一国の社会システムとかグローバルな世界とかではなく、授業の世界だったり、広報の世界だったり、思考の世界だったりするのですが、いずれにしてもそこには深く存在の世界がありてあるものとしてあるのです。それを一緒に創っているのです。

★この存在の世界の広がりと深さが、やがては社会システムにつながっていくし、その正当性、信頼性、妥当性のモニタリングが学びだったのだと感じるようになりました。

★学びを積み上げて行って、創造的思考によって、世界を創っていくというイメージをパンデック以前は描いていたのですが、ポストコロナショックにおいては、「学ぶ」(>「創る」)から(「学ぶ」<)「創る」にシフトすると感じています。

★たとえば、来年の世界フォーラムのテーマが「グレイト・リセット」で「資本主義から才能主義へ」とシフトするなら、確かに「学ぶ」から「創る」へシフトするのは必然的な流れなのかもしれません。

★学びながら創るはどこかストイックで辛い雰囲気が伴います。まして学ぶだけで創るがないと、興味と関心がないものに関しては、子供だけではなく大人もモチベーションはあがりません。しかし、創りながら学ぶはワクワクしますね。しかし、学びがなくて創っているだけだと、世界が広がりませんね。

★もしかしたら微妙な差異を語っているに過ぎないかもしれません。しかし、時代の変化は微分化された差異から方程式が生まれ、積分の関数が広がる過程です。世界フォーラムの才能主義は、世界の格差社会を解決するかどうかはまだわかりません。格差社会をなくすには、人類1人ひとりが、世界制作者=World Makersになることかもしれません。

★やはり、今後のZoom対話もリアルな対話も、私が亭主としてご招待する時は、茶会の名称は「TWM:Tea World Makers」と呼びたいなあと。お茶しながら世界をいっしょに創りましょうという感じですね。

★臨済宗の十牛図の第十番目の「入鄽垂手(にってんすいしゅ)」の域に達することができればと。マインドフルネスや、well-beingとは、この十牛図の過程を歩みながら世界を創っていことに似ているのかもしれませんね。西田幾多郎ルネサンスが起こるかもしれません。

|

« ポスト・コロナショック時代の私立学校(123)和洋九段女子 良質のハイブリッドPBL授業が始まる② | トップページ | ポスト・コロナショック時代の私立学校(124)ノートルダム女学院の新しい日常 »

創造的破壊」カテゴリの記事