2021年の入試(25)八雲学園 卒業生が帰還し、文化を継承し、新しいシーンを創り、壮大な未来を拓く物語④
★前回から少し時間が経過しましたが、ここのところのホンマノオトの流れからも、今八雲学園の教師と生徒の関係について語ることは意味があると思います。今回のZoomミーティングで明らかになったことは、八雲学園のロールモデルであるOGが教師となってきているということ。あるいは卒業後もいろいろなシーンでかかわっているということが1つです。今回ミーティングに参加された豆塚先生とボッサムさんがそうですね。
★そしてまた、お二人のようにロールモデルのOGが在学中からウェルカムの精神で共感的コミュニケーションスキルを身につけ、今も生徒とその状況を生み続けているということです。
★ロールモデルというのはある意味戦略的です。あのようになりたいという憧れの先輩。そのためには戦略的に作戦をたてながら在校生は指導を受けます。
★一方で、なかなかうまくいかないとき、相談に乗ってくれる教師がいます。しかも生徒が選べるのです。そんなチュータリングが浸透しているのが八雲です。勉強の面だけではなく、思春期の悩みだったり、八雲学園には多くのプロジェクト(実行委員会と呼ばれている)がありますから、当然チームと個人の葛藤の悩みがありますが、その解消だったりとケアが行き届いています。これはまさにウェルカムの精神の浸透です。
★そんなとき、教師はカウンセリングマインドを大切にし、メンターやコーチなど多面的な役割を果たしています。今回のミーティングでそんことが染みわたってきました。
★そんな八雲学園の雰囲気を支えている要素は何か対話になりました。横山先生は、やはりコミュニケーション(Communication)ですねと。自分の想いや考えていることを共有する場面が毎日だと言っても過言ではないし、そのコミュニケーションの過程で多くの気づきがあり、だからこそサプライズがたくさん生まれ、モチベーションも膨らむのですと。
★しかも、その意志のシェアは海外も含めてですから、コミュニケーションの大切さは教師も生徒も身に染みて理解しています。
★近藤隆平先生は、そのコミュニケーションがコラボレーション(Collaboration)生み出しているのも八雲学園の特徴だと思いますと。とにかく体育祭、合唱コンクール、イエール大学との国際音楽交流、イングリッシュ・ファンフェア、ラウンドスクウェア国際会議、文化祭、ダライラマ来校イベントなど感動と涙の行事が目白押しです。生徒が実行委員会を自ら運営して進めています。コラボレーションなくしてコトは成就しませんからと。
★ボッサムさんは、先生方のおっしゃることに同意します。そのうえで、私はコントリビューション(Contribution)かなとも思うのです。行事も部活もその過程ではいろいろあるのですが、それをやりとげたときは、互いにやってよかったと思います。友達同士の気持ちを大事にするのはある意味相手のために役に立つという貢献だと思うのです。もちろん、参加して頂いたり見て頂いたりする方と何かこう幸せな気持ちをいっしょに感じ合えるのは最高の貢献かなと思うんです。
★豆塚先生は、それは確かに八雲の文化ですね。私は吹奏楽部だったし今も顧問をしていますが、音楽づくりはメンバー同士の気持ちが1つになるし、その気持ちが音楽として聴いて下さる方々に伝わったときにには幸せな気持ちが響き合っていると実感します。クリエイティビティ(Creativity)は八雲には欠かせないと思いますと。
★そして、これはラウンドスクエアで活躍している在校生を見ていて思うのですが、批判的思考力(Critical Thinking)が育っていると思います。興味・関心やおもしろいというところからはいって、在校生は深いところまで考えていきます。今回もこの新型コロナウィルス禍で、情報を鵜呑みにしないように考えたり、自分はどういう道を歩んでいくのか深く考えているというのがオンライン授業などを通して伝わってきました。
★自分を変える力は社会や世界を変えることにもつながりますが、その駆動力はクリティカルシンキングだと思いますと。
★近藤隆平先生も、エッセイライティングを生徒と学ぶとき、クリティカルな視点は重要ですと。
★八雲学園とは、結構長い付き合いですが、「批判的」というフレーズはそう耳にしたことはありませんでした。ですから驚いたし、破格のグローバル教育とはそういう深いところに向かっていっくのだと感じ入りました。
★そして、八雲学園の生徒は、二人の先輩のように、自己の意思や想いを明快に抱き、信念をもって立ち臨んでいく勇者として育っていくのだと確信を抱いたのでした。
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