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2020年6月15日 (月)

ポスト・コロナショック時代の私立学校(128)品川翔英 突出した未来の学校のモデルづくりの挑戦着々。

★今年4月、品川翔英は、校名変更し、共学化し、PBL授業や探究、ルーブリックなど子供にとっての未来の学校モデルになるべく出発しました。そしてご承知のように、他校同様に、パンデミックに見舞われ、学校は休校、そして分散登校、新型コロナウイルス感染防止をしながらのニューノーマルな学校生活へと激しい変化の過程を歩んでいます。

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★先日、同校の国語科の先生方と、この激しい過程の中で行ったオンラインPBL授業と分散登校下のリアルなPBL授業について多角的アプローチでZoom対話をしました。まず田中幸司先生が自ら実践した授業をプレゼンしました。9つのアプロ―チで、授業の目的の意味や学びのツールの意味、ストーリーの効果、生徒の思考の深さなど対話を通してリフレクションしていく(ERD:Empowerment Reflection Dialogueと私は呼んでいます)手法です。

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★それによって、田中先生の暗黙知としてのPBL授業の意味や手法が可視化されます。何より、それを対話によって先生方がシェアしていくことを通して、品川翔英の国語科の未来の授業モデルが浮き彫りにされていきます。

★もちろん、それは生徒の未来を生み出す場となるのは、言うまでもありません。

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★田中先生の古典の授業と国語表現のPBL授業のプレゼンがありました。1人meet動画による反転授業、ロイロノートによるシンキングチャートの活用、ジャンボードの活用、Googlemeetでの同時双方向型オンライン授業など授業の展開に応じて、それらのミックスが計算されてデザインされていることをシェアしていきました。

★そのとき、それらのツールやストーリーが、どのようなアクティビティによってなされているのか、どのようなラーニングパターンに対応しているのか、思考の深さは知の座標のどの象限に位置しているのかなど対話していきました。

★田中先生の古典の授業では、たとえば、生徒が故事成語を調べて、短文を作る過程や掛詞などの修辞学的意味を考える学びを行っていますが、そこでは生徒は批判的思考を使っているという意味の再認識が行われたりしました。

★古典の知識を確認する時は生徒は学習サプリを使うのですが、授業ではその意味を発見していく学びになります。

★私は、ここにはアリストテレスの記憶術と修辞学という欧米の学びの基礎土台であるリベラルアーツとシンクロするのではないかと情報提供をしました。すると、田中先生をはじめ、国語科の先生方は、リベラルアーツとは探究だけでではなく、国語の授業の中でも可能かもしれないと探究がはじまったのです。

★田中先生の国語表現の授業は、徹底的な思考スキルを学ぶ場でした。ロイロノート、スプレッドシート、ジャムボードなど同期・非同期のミックスが自在になされている授業で、生徒たちが<世界の意味>を紡ぎ出していく表現を学ぶインパクトがあると先生方は共感していました。

★そのうえで、やはり多角的アプローチで分析するわけです。Mozartの作品をアナリーゼする感覚ですね。

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★こうして、最終的には、田中先生のPBLの授業はオンラインであってもリアルであっても、そのレベルはステージ4.0以上という理想的なデザインになっていたことがシェアできたのです。

★もちろん、シェアしたということは、共感できたということであり、共感できたということは国語科の先生方1人ひとりの授業も同じような質であるということを示唆しています。

★そのシンクロ具合を確かめる方法として、先生方は、ときどきチャットに、いまここでの気持ちや気づきを言語化していきました。それをテキストマイニングして、再度自分たちの想いをモニタリングしていたのです。

★このように授業研究とデザインは、幾重ものフィルターを通してエッセンスを抽出していく作業でもあります。ですから、2時間を超える長時間のZoom対話があっという間でした。権威者にフィードバックをもらうのも一つの方法ですが、授業の信頼性、正当性、妥当性は、多面的に仲間が対話しながらモニタリングしていくとその質が顕在化されかつ相乗効果が表れてきます。

★そして、田中先生は、謙虚にもまだまだだ、これからもっと磨いていかなくてはと。このあくなき探究への情熱に頭が下がります。次回は平岡先生のPBL授業をERDシェアをします。

★こうして、国語科全体が盛り上がっていきます。おそらく国語科による新しいランゲージアーツというリベラルアーツの「文法学」「論理学」「修辞学」を現代化したものが創発されていく道のりになっていくのだと思います。

★ポストコロナは、GAFAとアフターGAFAの共創的競争になっていきます。そのとき、すでにジョブスが言っているのですが、リベラルアーツなきエンジニアリングは考えられないという発想が濃厚になっていくでしょう。

★品川翔英は、オンライン授業によって、このリベラルアーツ付きのテクノロジー、いやテクノロジー付きのリベラルアーツの現代化を一気呵成に生み出している可能性が大です。生徒にとって幸せな学びの場だということでしょう。今後がますます楽しみですね。

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