ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(26)工学院の田中歩先生の未来質感のすばらしさ!ビジョンを語るカリスマ教師からメタビジョンをマインドセットする共感的教師へ ナチュラルティーチャーの時代到来
★昨日Zoom対話で、来年のダボス会議のテーマが「グレート・リセット」で、<CapitalismからTalentismへ>となるらしいけどという話題が出ました。そのとき、工学院の田中歩先生は、鋭くも、才能を持つ持たないという格差を含むのか含まないのか、それはそれでクリティカルに見ておく必要はあると指摘。
★日経の記事「資本主義の「リセット」議論を WEFシュワブ氏 21年のダボス会議テーマに」(2020年6月3日)で、シュワブ教授は、こう語っていたのです。
「資本主義という表現はもはや適切ではない。金融緩和でマネーがあふれ、資本の意味は薄れた。いまや成功を導くのはイノベーションを起こす起業家精神や才能で、むしろ『才能主義(Talentism)』と呼びたい」
★21世紀型教育を推進する田中歩先生は、もともとすべての生徒がクリエイティブクラスにという考え方。このクラスの資質は、<Talent, Technology, Torelance>の3T。もともと、リチャード・フロリダ教授が提唱していたものですが、それをすべての生徒にと転換しています。田中歩先生は、共感的コミュニケーションが成立するには、やはり格差は問題。今の社会課題の根本はそこがある。それをTalentisimで解決できるかどうかはどうだろうと。
★もちろん、ではどうするかは、今はにわかに回答できませんが、田中歩先生の中では、新社会構想へのベクトルはみえていて、その未来質感は上質です。
★たしかに、近代産業社会や近代経済社会の矛盾が噴出するいろいろな衝撃を、私たちは1987年以降ずっと共体験しています。今回のパンデミックもそうです。そのたびに、その矛盾を解決する方法が提唱されました。
★しかし、その流れは同じクリエイティビティを大切にする社会構想論も、上記の図のように大きく2つに分かれます。どちらをとるのか、それとも融合するのか。未来は、そこにかかっています。
★田中歩先生は、しかし、それは今目の前のZ世代でありパンデミック世代でもある生徒自身が考案していくことであり、私たちはサポート役に徹したほうがよい。そのための環境として共感的コミュニケーションだと田中歩先生は語るのです。
★このメタ的な強烈なビジョンは、生徒への信頼の裏返しだなと感じました。
★未来のビジョンを自分たちが語るカリスマ教師の時代は過ぎたようです。それはダボス会議に任せましょう。生徒がビジョンを語る環境を創るというメタビジョンに徹するのが、教師の共感的コミュニケーションだという田中歩先生のような現場のプラグマティックな教師こそ、ポストコロナショック時代の新しい教師像だと、私は思います。
★ビジョンを語るカリスマ教師からメタビジョンを創る共感的教師へ。タイトルティーチャーからナチュラルティーチャーへと置き換えることもできるでしょう。
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