2021年の入試(11)八雲学園 卒業生が帰還し、文化を継承し、新しいシーンを創り、壮大な未来を拓く物語②
★八雲学園の5月の半ばの幾つかの発信メッセージと5月後半の幾つかの発信メッセージをそれぞれテキストマイニングしてみました。
★すると、Zoom群と検温群というくっきり違う2つの言葉の集合体が出現しました。これについて、豆塚先生は、八雲の教師として、そしてOGとして、本当にその時その時、生徒に何が必要かを受けとめて先生方は動いている俊敏さに改めて驚いたし、OGとして自分はそのような先生方のもとで学園生活を送れてこれたことに対する感謝でいっぱいですと。
★またボッサムさんも、本当に学園生活はおもしろかったのは、自分たちの想いを受け入れてくださる先生方の存在ですよね。だから、いつもサプライズや感動がいっぱいでした。常にまさかと思うようなことが起こるのですからと語ります。
★たしかに、熱中症が危ないという警告がでるや、自動販売機が急に1人1本ずつフリーになったり、特別な勉強や部活のあとお腹がすいたなあと思えば、肉まんがでてきたり、あまりに暑い日が続いたときには、かき氷を先生方がつくって提供してくれたりとエピソードがいっぱいです。
★しかし、ボッサムさんは、このサプライズというウェルカムの精神は本当にすばらしいし、世界の人々と交流する時には大切な心です。こうして大学院が9月まで休校ですからオンラインで私も日々講義に参加しながら八雲学園に訪れているわけですが、それと変わらぬ環境が八雲学園にはあるのですから驚きですと。
★豆塚先生も、そうです。直前までオンライン授業をやるとはまさかと思っていました。でもやらなくてはと強く念じるように思っていると、不思議に動き出してあっという間にその環境になってしまったのです。まさにサプライズです。
★菅原先生や横山先生も、本当にいつも決断と実行が速いのはウチの特徴です。中学生は全員1人1台タブレット型ノートパソコンをもってふだんから授業をしているという環境もあったということもあるでしょうが、各家庭のWifi環境とかまず調べてから動くのかなと一瞬よぎったのは杞憂でしたね。まずやってしまおうとバタバタと準備をし在校生と保護者に連絡し合いながらあれよあれよという間に進みましたと語ります。
★近藤先生は、たしかにやらない理由を並べる教師も在校生や保護者もいないというのは、世間からみたら不思議だと思います。しかし、決してそうではないのです。教師も生徒も保護者も生徒の学びを続けることと命を守るという人間として大事なことを行うことの意義を共有しているのです。いろいろな障害は、その都度解決しながら、走りながら考えればよいのだというのが八雲マインドですねと。
★このさりげなくすぐに行動できたという近藤先生のお話は、目を世間や他校に向けると、そう簡単なことではないことにすぐに気づきます。そういう大変な準備を当たり前のこととしてやってのけてしまう八雲学園の底力と気概。やはり、米国プラグマティズムと茶や空手やバスケットなどの道を究める心が一体となっています。このような欧米と日本の精神を融合させている文化が根付いている学園だなと深く感じ入りました。
★がしかし、という間もなく、ボッサムさんが、Zoomオンライン授業で驚いていたと思ったら、分散登校に突入して、検温から始まり感染防止策への準備にすぐに取り組んでいるのです。生徒もZoomもいいけれど、やっぱり学校でみんなに会えるのが最高だと口々に、互いをたたえ合うようにやってくるのですと。
★菅原先生も、いやあ本当に目頭が熱くなりました。オンライン授業で十分だから学校にはいかないと言い出す在校生はいなかったのですよ。だから、準備のし甲斐もあったし、やってよかったと思っています。私もフェイスシールドとマスクの両方を装着して仕事をしてみましたが、これは逆に危険だと実感しました。それで、フェイスシールドは時に応じて装着することにして、アクリル板とマスクでいくことにしたのですと。
★豆塚先生とボッサム先生は、万全なのですが、授業をするとある問題にすぐに気づきました。オンライン授業では、リアルなコミュニケーションの息吹を感じ取るのがなかなか難しいというもどかしさがありました。それが解消できるとワクワクしていたのですが、逆にアクリル板が壁になって、さらにもどかしさは増したのです。声を大きくしないようにと言いながら声が小さいと今度はお互いにアクリル板が壁となってしまうのです。ジレンマを私たちも生徒たちも感じました。
★近藤先生は、そういう生徒の緊張感や不安な気持ちをすぐに察知して、そこを生徒といっしょになって解決していこうとする先生方の気遣いがありがたいわけですと。
★もちろん、今ではそこを生徒と一緒になって乗り越えていますと豆塚先生。
★菅原先生と横山先生は、新型コロナウィルスは、ネガティブな面もいっぱいありますが、いろいろな気づきをもたらしてくれたとポジティブにとらえて行動できるかどうかは私たちの意志次第だということも改めてわかったのですと語ってくれました。
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