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2020年5月21日 (木)

オンライン授業進化論(03)オンライン授業進化が学びの質と未来教育の質感を見える化

★オンライン授業進化論リーダー(OLEリーダー)と対話をして、気づいたことは、OLEリーダーの各学校で、今まで見えなかった教師一人ひとりの授業の質が見えるようになり、かつプラットフォームやオンライン会議システムによって共有ができるようになったのです。オンライン学校説明会で、その様子を受験生・保護者と共有するまでになっています。

★つまり、従来は、見える部分は、どんな教材を使っているのか、どのくらいの数のオリジナルプリントを作成しているのか、模擬試験の結果をだせたか、生徒が理解を深めているかなどぐらいしか見えなかったのですが、オンライン授業後は、教材をどのように活用しているか、プリントではどんな問いまで提示しているのか、模擬試験以上に生徒の総合的な成長や変容がどうなっているのかまで見える化できるようになったのです。

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★だから、同じ単元の授業を担当する教師は、互いにオンライン授業のどのあたりのステージにいるのかが共有できるわけです。前回ご紹介した「オンライン授業のステージ」は、教師の能力の問題ではなく、あくまでも生徒の発達段階の共有です。同じ単元でも、受動型の生徒と自己変容型の生徒では、学びの環境のマインドセットを変えなくてはなりません。

★そのうえで、どんなスキルが必要なのか個別最適化の学びの環境をデザインしていくわけです。それには生徒の多角的な情報共有が必要になるのです。もちろん、受動型生徒を能動型生徒にシフトしたり、能動型生徒をさらに自己変容型にシフトするには、教師の力量やスキルもありますが、それをお互いに切磋琢磨できる学習する組織づくりが、このプラットフォームとテレビ会議室の活用で可能になるのです。

★これについては、「ポスト・コロナショック時代がもたらすコト(16)田中歩先生の工学院オンラインマネジメント <メタ共感的コミュニケーション×メタ戦略的学び>③」などで書かせてもらいました田中歩先生の共感的かつ戦略的学習する組織のマネジメントが参考になりますね。

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★氷山の一角としては、7つのポイントが見えるわけです。しかし、これだけでもすごいのですが、オンラインPBL授業の学習する組織をつくることを通して、見える部分と見えない部分の境界線が越境出来てしまったのです。今まで見えなかっただけで暗黙知としてあった部分もありますが、それは個々の先生方によって分断されてそこも見えませんでした。

★だから、今回のオンラインPBL授業の学習する組織は、見る部分と見えない部分を分断する境界線、先生同士のそれぞれの暗黙知を分断していた境界線をダブル越境したわけです。

★そうすると7つの要素を生み出すエネルギーは3の8乗サイクルを掛け算するのです。7×3の8乗です。莫大な量のつながりが、今までと同じ時間の中でビッグバーンを起こしているのです。熱量はものすごいことになっていますね。ハイクオリティとは一定時間のサイクルの乗数の爆発的な化学反応によることの実感を先生方も生徒も抱くわけです。そして、その化学反応はさらなる暗黙知を生み出します。それは、まだ見えていません。醸成されたときに再び見える化され共有されるでしょう。化学反応はこうして止むことがないのです。

★アフターコロナで、元に戻ることがないというのは、リアルとオンラインのハイブリッドになるという意味の本質を忘却してはいけないということです。この分断線の越境による化学反応を止めてはいけなということこそが本質的意味でしょう。もっとも、「いけない」ではなく、当然価値あるものが残るのは歴史のセオリーです。

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