ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(36)学校説明会が変わる 教育の質のデフォルト値格差時代へ
★4月1日以来、首都圏模試センターは、<コロナに負けるな!「中学受験生応援企画」第1弾~私学の「学校説明会」動画紹介!>というシリーズを実施しています。学校説明会ビデオが続々集まってきているようです。すでに40強の学校の説明会ビデオがアップされています。
★首都圏私立中高一貫校の約14%の数です。経済は今は自粛ですが、だからこそ教育出動が加速しています。ポスト・コロナショック時代を見据えたある意味サバイブ能力とは何かを探っているのでしょう。
★この教育出動の勢いは、アドミッションポリシーの表現において、明快・簡明・感銘の三拍子を揃える編集技術を先鋭化することを意味します。しかも、動画には、広告代理店ではなく、学校の広報のチームが手作り編集しているものも出てきています。
★そして、この一斉休校の折、オンライン学習やWeb学習が広がっています。
★この過程の中で、学校の先生方のデバイスやアプリの知識やスキルがアップデートしています。当然双方向なので、生徒もシンクロします。いや、生徒の方がスキルは上で、教師がサポートされているのが現場の実態でもあります。
★この動きは、空間と時間の活用の仕方をガラリと変えています。リアルとサイバーのハイブリット時空になっています。
★サイバー上では、時空はある意味制限制約がなされます。資源の有効活用が否が応でも求められます。その分、リアルスペースではマインドフルネスであろうとする意識と行為が高まっても来ます。
★学校説明会も、この不要不急の外出をしない時期だけではなく、今後も動画は配信され続けるでしょう。今までは、この動画で配信されてきたことをリアルスペースで行ってきたわけですが、今後は、学校で行う説明会は、動画で配信した以上の価値ある情報を発信することになるわけです。
★個別面談も、オンラインで行うようにもなるでしょう。もちろん、リアルスペースでも行います。しかし、おそらくオンラインが主流になっていきます。経済低迷の折、ダブルインカムの動きに転じるでしょうから、どこからでもアクセスできるサイバー時空を活用する動きは勢いを増すのは必至です。
★そうなってくると、ハイブリッド時空を巧みにデザインできる能力が学校に必要になります。そして、その能力獲得の動きを通して、デバイスやアプリなどのテクノロジーやエンジニアリングに長けた教師と創造的な教師のシナジー効果が生まれます。それによってどんどんあらゆる領域の既定値=デフォルト値が上がってきます。
★デバイスやアプリを媒介にすると互いに時間マネジメントはしやすくなるし、活動のポートフォリオも痕跡を残せます。学校側のマーケティングもデータに基づいた戦略に変わっていくでしょう。一方で、コンプライアンスなどリーガルマインドのデフォルト値も上がらざるを得ないでしょう。
★そのような流れは、アドミッションポリシーの局面だけではなく、カリキュラムポリシーやディプロマポリシーにも拡張適用されていきます。
★そうなってくると、広告代理店も既定値をアップグレードせざるを得ません。ライター業も、同様です。
★学校が変わることによって、あらゆる仕事の質も変わります。逆に高いクオリティをリーズナブルに提供できる外部の力を学校は求めるようになるでしょう。
★そういう多角的な発想を持ちえるかどうか、そして必ずそれにはもれなくICT技術がついてきます。広報領域にも、カリキュラム領域にも、ディプロマ領域にも。すると、デバイスやアプリなどの情報テクノロジーのデフォルト値の高いところがも魅力的になりますね。
★偏差値からデフォルト値へ。これが、私立中高一貫校のポスト・コロナショックの第一段階です。
★そして、恐ろしいのは、あるいは歓迎されることなのかもしれませんが、第二段階は私立中高一貫校の実質的な再編です。
★法律の壁がありますが、それは突破されていくことでしょう。このデバイス値は、悪貨は良貨を駆逐するというグレシャムの法則をひっくり返します。その動きの始りが、この4月に起こっているということなのです。
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