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2020年4月22日 (水)

ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(49)新渡戸文化学園のオンライン授業 Happiness Creatorの拠点

★新渡戸文化学園のオンライン授業が半端ない。その授業の中の1つオープンクロスカリキュラムの授業に参加させていただきましたが、従来型のリアルな授業と新渡戸文化学園のオンライン授業の違いが一目瞭然でした。一目瞭然というより、一身瞭然、いや一心瞭然という感じでしょうか。

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★参加者は中1~中3までの生徒と先生と外部の大人でした。100名を優に超えていました。大人と言っても、場所も国内外様々だし、それゆえ背負う文化も多様でした。専門領域や仕事も違います。まったく、フラットだし、フリーで、フェアーな関係でした。

★1989年ベルリンの壁が崩れたときに同時にWWWが開発されました。それから、情報革命はしばらくたちます。3Fだなんて言われてきましたが、グローバリゼーションは決して3Fではありませんでしたよね。それはいまここで生きている私たちは身を持ってい知っています。痛いほど知っているでしょう。なんといっても今私たちがその困難な真っ只中にいるのですから。

★それが、90分という、歴史から見れば、一瞬ですが、3Fの世界が開かれていたのです。永遠の瞬間でした。

★ZOOMやPPT、ロイロなどのアプリが自在に活用されていました。ホストは、統括校長補佐の山本先生でしたが、安心安全なコミュニケーションや共感的なサイバー時空を形成することに専念していました。そのための<ことば>を浸透させるだけで、ハッピーな未来を、いまここで互いの困り事を対話しながら、化学反応がおきればよいという感じでした。そして気づきが溢れるとすてきだよなあという雰囲気で対話授業は進んでいきました。

★ブレイクアウトで2回のセッションが実施されました。最初は生徒2人大人2人、2回目は生徒1人大人1人でした。共同ホストの小林先生が10秒くらい降りてきたりもしていましたね。まさに予測不能な時代です(笑)。

★互いに自己紹介したりして、質疑応答の対話がありました。コミュニケーションはなかなか苦手なんだよねとみんなでいきなり弱みをみせるところから始まりました。自然とそうなるようになっていたのかどうかわかりませんが、そう言いながら、みな対話は自然体だったと思います。

★個人的な話がほとんどだったので、具体的には話せませんが、それぞれの困難は「ジレンマ」でした。「もどかしさ」と言ってもいいかもしれません。「もどかしさ」あるいは「ジレンマ」はただし、見方を変えると、乗り越える勇気がでてくる問題でもありました。

★解決を急がず、自分をぐるぐる見回して、あっ!自分では自分の顔を見ることができないので、オンラインという本当に自分の顔が見えてしまう対話の鏡を通して(それゆえ怖いので、山本先生は安心安全を気遣ったのでしょう)、考え方を変えたり、これでよかったんだと腑に落ちたら、先に進む勇気が生まれます。そこから出発する未来は、おのずとハッピーになるでしょう。

★同校では、今年から個別最適化の授業とクロスカリキュラムとチャレンジベースなPBL授業が行きつ戻りつするシステムとしての学びの構想があるそうです。3Cと呼ばれているようですが、その先には、Happiness Creatorになる未来が開かれているというわけです。

★4番目のCはまさにCreativityなわけですね。

★ともあれ、3Fですから、今目の前の小さな出来事が遠くの未来まで育つかどうかわからないけれど、がんばればなんとかなるかもしれないという脅されて刻苦勉励してきた授業とは違います。そんな時間的なラインはいとも簡単に越境してしまいます。まさにクロスカリキュラムですね。

★いまここでの想いがそのまま実現するにはどうしたらよいのか体験者のデフォルトを借りて、一気にワープしてしまえるワクワク感とドキドキ感でいっぱいの瞬間でした。

★世の中、そんな簡単じゃない、もっと苦労しろ、という声があってもよいですが、それがすべてではなく、一つの価値観にすぎません。それなのに、その価値観が支配してきたのだが、問題だったのだと改めて気づきました。

★もちろん、想っただけで、困り事がハッピーにすぐに転換はしないのは、生徒も百も承知ですよ。試行錯誤や模索は続くでしょう。しかし、それは刻苦勉励ではなく<Hard Fun>の道のりでしょう。

★そんな拠点が新渡戸文化学園にできつつあります。これだけのオンライン授業がスムーズにいって凄いように見えますが、それはもちろん、山本先生のホスト役が素晴らしいとともに、この授業を運営する<ラーニングデザインチーム>のバックヤードの働きの熱量がすごいということは言うまでもないでしょう。

★PassionとPlayfulとPreciseの三位一体が見事な教師が集結しているということでしょう。そういう人材が集まる魅力が新渡戸文化学園には生まれていると感じました。参加させていいただき、ありがとうございました。

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