ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(54)HTHの≪Distance Learning≫はすてき。まだ追いつけない日本の教育。でもHTHは、日本の発想に次を見ています。なんて逆説的な!
★経産省から多くの学校や企業・団体までが注目しているHTHですが、そのHTHの≪Distance Learning≫のプランは、シンプルだけれど、基本生徒という人間存在と民主主義的なコミュニティの在り方のフレームがきちんと確認され、デザイン・実行されています。さすがです。すてきです。この人間存在と民主主義的コミュニティの両方を目配りしている学校やそれを支援している自治体や企業は、まだあまりみられません。私が知っているのは8校くらいでしょうか。
★さて、HTHのコンセプトは次のように書かれています。
This framework for Distance Learning is guided by our design principles of equity, personalization, authentic work and collaboration. We ask all of our community to remember why we became educators: to support children and the communities they (and we) live in. We aspire to craft distance learning experiences that continue to encourage community, connectedness, personalization, academic growth, and equity. When Distance Learning is activated due to a community crisis requiring school closures, we must also be mindful of and responsive to the diverse challenges that our educators and families may be experiencing.
★日本の場合、生徒の存在に注視する素敵な学校はたしかに先述しましたが、8校くらいはばっちりです。ただ、民主的なコミュニティの在り方についてフレームを決めるところは明快にはないんですね。
★企業やNPOもそこは難しいんです。なんででしょう。芥川や漱石が悩んだところを個人的なことがらやメンタルの部分にのみ縮減的置換をやってきたからですね。
★しかし、その19世紀末から20世紀初頭は、たとえば、モリス、ベラミー、そのあとウェルズが汲み取っていた個人と世界の問題があったのです。「自分事」が「コミュニティ事」に発展していくMindologyな教育がポスト・コロナショック時代だというのが、HTHの試みを通して学ぶことができますね。
★そうそう、HTHだからといって、プラットフォームはZOOMとグーグルクラスルームが基本です。
★それから、HTHは、人間存在と民主主義的コミュニティの両方の動的平衡を考えていますが、一つ足りないと認識しています。こっちのほうは、日本の文化にむしろあるんですね。HTHも欲しがるリソースは、私たちの身近なところにあります。幸せの青い鳥は間近にいるなんてすばらしい。
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