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2020年4月 4日 (土)

ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(14)工学院大学附属中高 <共感実装>の通奏低音が響き始める。

★破格のグローバル教育、エンリッチメントかつ戦略的PBL型授業、先進的STEAM教育が恒常化している工学院大学附属中学校・高等学校。他の中高や大学ではオンライン授業をやります!と高らかに時代の潮流を我さきと公表しているにもかかわらす、工学院大学附属中高は、まだ公開していません。

★しかし、同校サイトの更新は頻繁で、動いていることは明らかです。それとも、オンライン授業は当たり前すぎて、同校では発信する必要性を感じていないのかもしれません。

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★なんといっても、サイトの更新の記事は、すべて主役は生徒です。様々な成果をあげている多くの生徒のニュースや3カ月留学を2週間切り上げて帰国した生徒の留学日記がどんどんアップされていました。

★時代がどんな方向に流れていくのか、生徒自身が身に染みてわかっています。そのことは、たしかに彼ら自身の未来創りにとって大事な意欲の契機です。なるほど、時代の響きに共感し、未来を創っていく<共感実装>という、工学院にふさわしいキーワードが思い浮かんできました。

★<実装>とは、一般的にはポテンシャルを現実化することを意味しますが、どうも工学やコンピュータサイエンスなどで活用されることが多いキーワード言説です。

★教師ががんばって<共感実装>しますよではなく、生徒自身がすでに<共感実装>している表現をしていく方が、たしかに未来を担うプレイヤーなわけですから、現実的だし、実用的だし、ミッショナリー的です。

★しかし、ということは、相当縁の下の力持ちとしての準備を先生方は行っているはずです。がまんができず、教務主任の田中歩先生にメールを投げてみました。

★すると、大丈夫ですよと即返信がありました。いろいろな準備はしています。しかし、大事なことはただやればいと言うわけではないので、カリキュラムの調整をしながらやっていきますよということでした。

★カリキュラムの調整とは、時間割の調整も、もちろん重要ですが、リアルな空間で行っていたPBL型授業を、デジタルな空間でそのまま行うことはできないのは百も承知なので、教材やテキストを普段通りにオンラインでやるわけではないのですと。

★学校のリアルな空間は当面使えないだろうけれど、自宅というリアルな空間とオンライン上のサイバー空間の両方を使えるカリキュラムのアレンジが必要だし、知識や思考の細かいレベル設定をして、そのレベルに応じたオンライン授業の種類もあるというのです。まさに個別最適化という完全マスタリー学習手法でもあります。

★デバイスやアプリも、普段から多様なものを生徒と共有しているので、そういうハイブリッドオンライン授業は可能なのですということでした。

★具体的には入学式以降明らかになるので、楽しみにしていてくださいということでした。

★ICTを活用するとデジタリアンやリバタリアンが活性化するので、その才能を生かしながらも、未来を創る共感実装のプラグマティックな場づくりのきっかけにしたいというSTEAM教育の根本を見据えた田中歩先生の洞察力に頭が下がりました。共感的な眼差しと鳥瞰的な眼差しのハイブリッド思考ができることの大切さに感服したのです。

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