ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(27)東京エリア私立中高一貫校 緊急事態宣言発令直前のいま何が起きているか?さらに差が付くオンライン学習。
★本日4月7日、もし緊急事態宣言が発令されたら、学校はどうなるのか?休業なのは休業なのですが、生徒のみならず教師も在宅勤務になります。原則という条件付きでしょうが、すでに青山学院は在宅勤務宣言をしています。前回まで紹介してきた学校も、先生方は学校に来てそこでオンライン授業や学習をしてきました。
(4月5日品川翔英の入学式、リアルな場には生徒はいません。もはや時空を超えたマインドフルな入学式となりました。新校長の柴田先生の覚悟と気概が凄い)
★この意味が極めて重要なのです。オンライン学習は結構トラブルがあります。ZOOMなど使っているとときどき落ちます。その教師が自分でホストをやっていないと、ホストに修復を頼んだり、テクノロジーやエンジニアリングに明るい教師に頼んで修復してもらったりということがあります。
★つまり学校勤務でオンライン学習を実行するのと在宅勤務でオンライン学習をするのとでは、教師のテクノロジー能力によってはうまくいかないい場合もあるのです。
★それゆえ、品川翔英などでは、昨日から急遽在宅勤務体制でもオンライン学習がうまくいくように準備をしているようです。教師一人ひとりがパーソナルテクノロジーを鍛えているわけですね。
★今までプリント配布をして、ときどき登校してもらって指導をしていこうと思っていた学校は、もう生徒の学びは自己責任になります。
★それはそれでよいという考えもあるでしょうから、それがダメだなんて言うつもりはないのです。
★ただ、品川翔英のように、PBL型授業でオンライン学習もハイブリッドで授業をデザインする準備をしてきた学校が、今度は完全オンライン学習となると、教師の役割が今度はファシリテーターからコーチに変わります。PBL×オンライン授業のデザイナーでもあるわけです。
★このポスト・コロナショックの時代において、緊急事態宣言前から準備をしてきた学校は、自ずと教師のファシリテーター、コーチ、デザイナーとしてのマルチな才能の腕が向上します。なおかつ創意工夫をしますし、テレワークで協働もします。いちいち管理職の判断を仰がずにやらなければならないこともあるでしょう。
★しかし、それは組織としてはあとからクラッシュする場面も出来てきますから、オンラインでの瞬間的な意志疎通ができるシステムづくりと共感的コミュニケーション能力の両方が高くなります。
★なんといっても、今回は生徒の命を守り、同時にそのことが世界リスクからすべての人の命を守る行動をしていることになるのだという実感を抱けます。組織から与えられたタイトルリーダーシップを発揮するのではなく、天から要請されたナチュラルリーダーシップを1人ひとりが発揮していける教師がどんどん増えるわけです。
★緊急事態宣言前から準備していた学校とそうでない学校では、チームワークの力と教師力のクオリティとパワーの両方の差がついてしまいます。
★さて、みなさん。偏差値の差を大切にしますか?それとも組織力と教師力のクオリティとパワーの差を大切にしますか?その回答の選択はもちろん、私事の自己決定です。
★いずれにしても、いまここでの「小さな差」が「大きな差」になるという微積分的世界が目の前に現れます。
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