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2020年4月 3日 (金)

ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(11)聖学院 オンライン授業開始!

4月1日、聖学院は、同校サイトで、オンライン授業を開始することを告知しました。東大も4月20日からオンライン授業を開始すると告知しています。今後、多くの中高、大学でその動きはでてくるはずですが、すぐに動けるかどうかは未知です。そんな中、聖学院はすぐに動けるのですから、一斉休校の時期に相当準備をしていたのでしょう。

★いや、ふだんからICT活用のPBL型授業を行っていますし、高校生の新クラスプロジェクトが学内で動いていて、このような動きが俊敏にできる新しい相乗効果が生まれているのかもしれません。このプロジェクトについては、いずれご紹介しますが、おそらく業界がアッと驚くことになると思います。

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★さて、新型コロナウィルス感染拡大爆発を防ぐためには、クラスターを発生させないことだと言われています。3密が危ないということですから、いくら気を付けても学校はなかなか難しい環境であるのはいうまでもありません。窓全開で授業するといっても、雨の日は?雪の日は?花粉の多い時は?など実際には無理な局面が多すぎます。

★聖学院は、預かった生徒の命を守るためのみならず、他者への感染を防ぐには、まず自らただそうという姿勢で臨んでいるから、オンライン授業の意志決定をすぐにしたのだと思います。

★同校サイトで、角田校長はこう語っています。

<米 国の黒人奴隷解放運動の指導者であった、M.ルーサー・キング牧師が次のような言葉を残しています。「人生で最も永続的で、しかも緊急の問いかけは『他の人のために、今あなたは何をしているか。』」 >

★3月18日の中学卒業式で語ったようですが、まさに聖学院オンライン授業は、同校の理念<Only One for Others>の体現です。

4/2(木) 21:18配信の毎日新聞によると、

「新型コロナウイルスの感染拡大で2日、東京都で過去最多の97人の感染が判明するなど計277人の感染者が確認された。1日の感染者数としては過去最多。クルーズ船などを含む感染者は計3481人。札幌市の50代男性、福井県越前市の50代男性ら3人が死亡し、死者は83人になった。大阪府では新たに33人の感染が確認された。京都府では、クラスター(感染者集団)が発生したとみられる京都産業大の学生2人の感染が新たに判明。福岡県では同じ介護老人保健施設で利用者ら8人の感染が判明しており、クラスターが発生した疑いがある。」

★全国の感染者数(クルーズ船乗船者含む)は、3,481人。首都圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)は、1,176人で、全国の34%を占めているも、感染者数は全国に広まりつつあるし、クラスターも各地で発生しています。この人数も、PCR検査などで確認された人数でしょうから、実際にはもっと多いのではないかとも言われています。いずれにしても、極めて緊急性の高い事態になっています。そして永続的な気配も感じます。

★今回の新型コロナウィルス感染の世界同時的な広がりは、とにかくはやく終息してほしいと祈るばかりです。しかし、この世界リスクは、感染症だけではなく、テロや戦争、環境破壊による異常気象など、残念ながら永続的です。私たちは日常生活においてふだんから「他人のために、今自分は何をしているのか」を問い続けることになります。

★聖学院のオンライン授業の教育出動は、いまここでそして未来へむけて世界リスクと立ち臨む存在の構えの重要性を教えてくれているのです。

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