ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(51)ノートルダム学院小学校のオンライン≪Transform lives, transform the world≫を体現①
★ノートルダム学院小学校が、オンライン授業を実施しています。最近の文科省の調査によると、オンライン対面指導を行っている学校は、全国小中高25,000校の5%だそうです。その中でも小学校はオンライン授業を行うのはなかなか困難でしょう。ですから、ノートダム学院の小学校の挑戦は、日本の初等教育の希望のランターンになるでしょう。
★同校のサイトを開けば、トップページに「人が変われば、世界が変わる」というメッセージが流れています。ノートルダム教育修道女会の創設者マザーテレジア・ゲルハルティンガーの言葉です。英語だと≪Transform lives, transform the world≫となっています。≪TRANSFORM≫という言葉は、OECDのFUTURE EDUCATION2030の構想のキーワードでもあるし、数学や言語の根源的な思考スキルです。
★要するに、人間の根源的な存在を生成する能力なのでしょう。ノートルダムの先生方は、このTRANSFORMを胸に、日々PBL型授業をはじめ、グローバル教育やICT教育を開発してきました。そして、それがこの不測の事態に直面し、それらを一気呵成に<オンライン授業>にTRANSFORMしたのです。
★MINDとMECANIZMとMANAGEMNTの日ごろの三位一体がモノを言っている感じがします。
★それにしても、マザーテレジア・ゲルハルティンガーが生きた時代というのは、革命と戦争にヨーロッパ中が巻き込まれていました。マザーが幼少期に、目の前が火の海だったぐらいですから、命の危機と重要性を身をもって感じていたに違いありません。そして、実は1820年から1830年くらいまでは、アジア、アフリカからヨーロッパにコレラの感染が拡大していた時代です。
★あの哲学者ヘーゲルもベルリンでコレラによって亡くなっています。
★歴史は繰り返すではないですが、実はゲルハルティンガーが修道女会を拡大し、日本にまで到達したのは、この戦争と感染症などの世界リスクから子供たちの命を教育の力によって守るために活動してきた結果だからなのです。
★ですから、今、ノートルダム学院小学校、そしてノートルダム女学院中学校高等学校が、オンライン授業へと変容≪TRANSFORM≫するのはミッションでもあるわけです。
| 固定リンク
« ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(50)工学院のオンラインは教育の枠組みを超え始める <顔>を感じるというコトへ | トップページ | ポスト・コロナショック時代に、新しい教育活動を開始する私立学校(52)ノートルダム学院小学校のオンライン≪Transform lives, transform the world≫を体現② »
「創造的破壊」カテゴリの記事
- 【研究所ブログ第6回】教科の授業と探究の接点(2023.11.27)
- 国立大学「地域枠」6割に 都市の生活社会をどうするかも当然重要(2023.11.27)
- 2025年以降は、教育力を「外生的技術進歩」と「内生的技術進歩」と「哲学シンキングなど」の3つのスコープで学校選択ができるようになる(2023.11.24)
- 羽田国際② 人口減の未来に外生的技術進歩と内生的技術進歩を統合する人材輩出に期待(2023.11.23)
- 外生的技術進歩と内生的技術進歩の統合 人的資本がカギ(2023.11.22)
最近のコメント