« 感染症に対応する都市機能の変容能力(1) 内村鑑三のグローバルボランタリーマインドの可視化。 | トップページ | 感染症に対応する都市機能の変容能力(3)神崎先生と多面的アプローチによる対話 »

2020年3月 3日 (火)

感染症に対応する都市機能の変容能力(2) 免疫学×新実存主義×デジタル発酵×PBL×アート

★新型コロナウィルスの感染拡大の脅威とそれを防ぐ攻防は、都市機能の免疫学への変容、人間の存在がこれほどまでに相互作用の中に在るかというリフレクション、デジタル発酵の増殖変容、突然の事態に対応するブリコラージュとしてのPBLの創発、そして、アイデンティティとフェイクのフラクタルがせめぎあうアート的表象の変容をもたらすということが了解できたように思うのです。

Photo_20200303074001

★そのことについては、すでに上記の著者の方々によって予言されていたわけですが、バラバラに理解されてきたために世間にはわからなかったのです。今後は、これらの領域越境によって、世間にグローバルボランタリーマインドが醸成されていくことを期待するし、私も実践していきたいと思います。

★上智大学の上田正道教授が、論文「プロジェクト論に基づくカリキュラム・デザイン ―アメリカのヘルバルト主義と進歩主義教育― Curriculum Design Based on Project Method: American Herbartianism and Progressive Education(Forum on Modern Education No.25 2016)」の中で、次のようにデューイの興味に対する考え方を論じています。

<デューイは「興味」の理論に関する分析 を行っている。彼によれば、ヘルバルト主義の言う 「興味」とは、「精神的活動」であり、「自己がもつ内 的な生起」であり、それ自身が対象に結び付く点で 「直接的」であり、ある考えを確立したり補強したり する「手段」であるとされる。それに対し、デュー イにおいて「興味」とは、「inter-esseという語の語 源的意味」が示すように、「あいだにある」ものであ り、「人と題材やその人の行為や結果のあいだの距離 の消滅」を示すものである。それは、専門用語では、 「媒介された興味(mediated interest)」と呼ばれるも のだと捉えられる。 こうした角度から、デューイはカリキュラムを構想 した。彼は、カリキュラムを構成する教科の観念を、 個々に切り離された領域概念としてではなく、子ど もの社会生活の経験に結び付いた「相関(相互関連 法)」と「統合」の関係概念から解釈した。「あらゆ る教科は、共通する一つの偉大な世界における関係 から生じるもの」であり、「学校のさまざまな教科 の真の相関の中心は、理科でも文学でも歴史でも地 理でもなく、子ども自身の社会的活動である」とされ る。そのために、シカゴ大学実験学校では、料理、 大工仕事、工作、裁縫、織物など、人間の衣食住に かかわる「オキュペーション(occupation)」の活動 が導入された。 >

★この<inter-esse>を免疫学的に、新実存主義的に、デジタル発酵的に、フラクタルに相互関連的に読み替えていくと、新しい存在の在り方が映し出されるような気がします。それを、とりあえず今「グローバルボランタリーマインド(GVマインド)」と呼んでおきたいと思います。仲間と対話していくうちにまた変容するかもしれません。たぶんするでしょう。

★これからの私のアクションは、あまりに小さいですが、それはともかく、この<免疫学×新実存主義×デジタル発酵×PBL×アート>のという領域越境関数を探す旅をしながら、旅の出会いの中でGVマインドを創発していきたいと思います。

|

« 感染症に対応する都市機能の変容能力(1) 内村鑑三のグローバルボランタリーマインドの可視化。 | トップページ | 感染症に対応する都市機能の変容能力(3)神崎先生と多面的アプローチによる対話 »

創造的対話」カテゴリの記事