感染症に対応する都市機能の変容能力(15)今後の社会予測と個人の自己変容の可能性を思考コード・コンパスによってみえてくるもの。それは、GVマインド×CAシステム思考。
★今回の新型コロナウイルス感染拡大防止対応について、国家レベルの話だけではなく、都市レベル、企業レベル、学校レベル、そして個人レベルなどで洞察するタイミングになってきました。おそらく意外と長引くのではないかという感じになってきたので、防衛モードからサバイブモードにはいってきたということでしょう。
★昨日も福原将之氏(株式会社FlipSilverlining代表)と鈴木裕之氏(GLICC代表)と緊急ミーティングをしていました。福原氏は、コンピューターサイエンスと宇宙物理学をベースに企業活動とグローバルボランタリー活動をしています。
★鈴木氏は、英語教育の専門家で、帰国生のサポートを長年行っています。GLICCはそういう海外経験者のための21世紀型教育の学びの拠点です。当然ZoomやGLICC専用のプラットフォームで世界中の子供たちと学びを実施しています。
★そんなわけで、二人のところには、急にいろいろな相談が集まってきています。福原氏のところには、各学校や受験業界関係者からオンライン上で学びを行っていくにはどうしたらよいのか、実際に教えて欲しい、今すぐ設置して欲しいといった相談のようです。
★鈴木氏のところには、このような状況の中でグローバルな活躍ができる能力を養う最適な環境を備えている学校はどこなのか知りたいと。それで、3月末から4月初旬にかけてヨーロッパ海外帰国生対象進学情報セミナー弾丸ツアーを予定しています。もっとも今の世界情勢では、入国が制限されたりするのでどうなるか情報を収集しているところです。
★とはいえ、私たちはワークショップ型の授業やセミナーをやるので、すべてオンラインとはいかず、そこらへんをどうしていくか対話が必要になったわけです。
★というのも、今のところ市場はたくましく、無料で学びの動画やアプリなどの情報を提供している動きが日々増しています。
★ところが、私たちも活用している「思考コード」でいうと、A軸領域のものが多く、本来、今後の予測不能な時代に備えるためのC軸思考を養うはずだったのが、学びの量は担保されても、学びの質は縮小していくという危機意識があるわけです。
★そもそも新型コロナウィルス感染拡大こそが予測不能な事態ですから、この事態にどう立ち臨むかというC軸思考を発揮しなければならに時に、みんなでA軸思考に集中してしまうのはどうなのだろう。今月中に終息していくというのであれば、一時的な話ですから、それでよいのですが、もし長引くとしたら、そこは解決する必要があるという対話になったわけです。
★実際に学校においても、A軸思考だけではなく、C軸思考を発揮するような問いを生徒とオンライン上でやりとりをしている先生方も多いですね。
★しかし、割合にしたら圧倒的にA軸思考サポートというのが現状でしょう。
★一方で、都市機能もテレワーク中心の業務とリアルスペースワークの区別が明快になっていく兆しがあります。これは、今回の問題が終息しても続くだろうというのが私たちの周りの大方の予想です。学校説明会がそういう流れになるはずです。すでにそうするという学校もでてきています。
★都市機能や企業機能こそ、ソフトパワーやクリエイティブパワーが必要になり、すべてテレワークというわけにはいきません。ソフトパワーやクリエイティブパワーだからこそテレワークで済むのではないかといわれがちですが、リアルな経験なくしてクリエイティビティは生まれてこないので、そうはいかないのです。
★したがって、当面都市機能はオンライン上仕事が増え、クリエイティブな仕事を生み出す「欲」が生まれるリアルスペースの安全性の確保という二重構造が明快になっていくのは予想するに難くないでしょう。
★そうすると、学びはコンピュータサイエンスと公衆衛生の専門医療関連の分野に思い切り力点が置かれるようになるでしょう。そして全体を俯瞰し、複雑適応系の組織をマネジメントする知恵=CAシステム思考(complex adaptive system thinking 複雑適応系システム思考)が必要となります。何より、のど元過ぎればにならないように、このような流れを生み出すグローバルボランタリーマインドは必要になるでしょうが、このマインドはどこで養われるのでしょう。
★C軸思考を生み出すPBL型教育によるということになります。しかも、PBLができるICT環境。すなわち、ワークショップをオンライン上でできる環境を備えたPBLの開発が必要ということになります。
★これは、残念ながら資金がかかりすぎます。ですから、ここは国家レベル、都市レベル、企業レベル、NPOレベル、学校レベル、個人レベルなどが総がかりでやるしかないわけです。ここは、社会問題を解決する貢献をするという社会的インパクト評価というのをみんなでしていくしかありません。
★社会的インパクト投資を株式市場からグローバルマインド生活世界に拡大する必要があります。そのとりまとめをする団体を支援をするのが、各団体です。このサポート自体がまずは社会的インパクト活動になりますが、なんといっても都市機能がそのように変容する必要があるでしょう。
★C軸思考(思うことと考えること両方)を身に着け、それで経済・政治・自然・精神の循環を創っていく価値観に変容することの重要性をみなさんで対話し、創っていきませんか。まずは私たち(今回登場した福原氏と鈴木氏と私以外にも仲間がいます)は、GVマインド(グローバルボランタリーマインド)とCAシステム思考(complex adaptive system thinking 複雑適応系システム思考)を生成する活動をしていきます。
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