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2020年3月23日 (月)

システム思考×複雑系組織(1)宇宙船地球号は恒常的にリスク社会であるコトが共有がされた。

★今回の新コロナウィルスのパンデミックは、各国、各自治体、各団体、各家庭などそれぞれのレイヤ―(層)でなのかコミュニティ(相対的に独立した機関)なのか、ここでは定義しないで話を進めていきますが、とにかくメンバーの能力とメンバーの組織力の複雑系が、まるで細胞のように離散集合しています。とりあえず、現代国家はコミュニティかというとそういうイメージでもないので、レイヤーを選択しておきますが、各レイヤーは本当に様々なのですが、おそらく協働しなくてはいけないという方向性は一致していると思います。

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(大名庭園というガーデニングは、システム思考と複雑系組織を考える上でのヒントであるとシリコンバレーやHTHでも注目されている。エンジニアリングからガーデニングへとまでいわれている。)

★しかしながら、それぞれのメンバーの能力開発が、必ずしも思考コードでいうA軸思考×B軸思考×C軸思考、つまり<共感的システム思考>になってはいないので、協働の質的な差異も多様です。

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★それぞれのレイヤーは、レイヤー同士も同じレイヤーの中でも、<システム思考>の発達度合いと<コミュニケーション行為>の行動特性と<自己と他者の関係マインド>(ガイストとは必ずしも一致しない)の価値観によって、非常に複雑系な状況を生みだします。

★現状は、みんなで協働して乗り越えようというのは、一致はしているのですが、その方法やどこまで協力するかという基準などは様々でしょう。

★今は宇宙船地球号にパンデミックが拡大していますから、世界中が協働体になっているように見えます。これがどのくらい続くかどうかはわかりませんが、一つのリスク社会を乗り切るモデルが、後から振り返ればできあがると思います。わかりやすいのは、フランスの例ですね、今月17日正午外出禁止令が発行されるや否やそれまでの「日常」は急に終わるのです。

★フランス市民は、自由を謳歌しますが、ルールも守ります。そのルールが倫理観的なものであれば、自由は拡散し続けますが、一般意思として認めている法の支配の枠内では、自由は法の支配を受け入れる自由になります。17日正午前と後ではその違いが明確でした。なるほど、コミュタリアニズムが根底にはベースにあるのだということがわかります。

★日本だと、そこは緩やかであるのはみていてわかります。この3連休、公園も百貨店も結構外出する人口は多く、1万人イベントも行われたぐらいです。たぶん、日本は独特の組織観ですね。それはあとで述べたいと思います。

★台湾のように、初動からコントロールが巧く行くケースもあります。おそらくコミュタリアンというよりリベラリズムの徹底ということなのでしょうね。中国当局はコンサバティズムなので、当局が動き出すとものすごい勢いですが、そこにいくまでに、国民が動くのに時間がかかるのでしょう。動いたときには暴動になってしまいがちなのは、その時間ギャップが生み出す心的爆発エネルギーなのでしょう。

★台湾は、法の支配というより法治主義的なリベラリズムなので、国民と市民性の使いわけが、欧米ほどではないですが無意識にあるのだと思います。リスク社会に対し、当局による危機管理だけではなく、市民からの情報も吸い上げられるシステムになっているのでしょう。

★米国のコンサバティズムとリベラリスムの弁証法的な働きが中国と台湾で役割分担されている可能性があります。もちろん、米国と中国の政治経済体制が違うので、こんなざっくりとした考え方はどうなのかとなるでしょうが。

★さて、国家レベルの話はこのへんいして、今回それぞれのレイヤーのうち注目したいのは学校組織です。医療組織も注目したいのですが、現場いるわけではないので、メディアに拠ることにします。今回のような新型コロナウィルスショックは、両方ともメンバーのシステム思考と複雑系組織の質の高さが求められるので、本当は両方考察しいのですが、そこはキャパを超えています。

★SNSなどの発達で、実は恒常的にリスク社会であることが世界同時的に共有できたのが、新コロナウィルスショックだったのだと思いますが、そこでメディが注目したのが医療組織と学校組織です。もちろん、経済問題がありますから企業組織も注目しています。しかし、企業組織は、組織の在り方よりもマーケットのダメージの情報が多く、リスク社会を企業組織がどうのこうのするというより、マーケットリスクをどう回避するかに焦点が置かれているような気がします。

★そこで、ここでは、学校組織の在り方についてみながらリスク社会を乗り切るシステム思考や複雑系組織について考えていきましょう。医療組織については、先述しましたが、その現場にいないで、憶測のみで語ることになってしまうので、メディア情報に拠りながら、語れる範囲で見ていけたらとは思います。

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